2007年5月1日火曜日

映画「わかれ雲」 1

昨年の4月29日、沼田曜一という俳優が亡くなった。朝日新聞の死亡記事によれば、81歳だった。「(19)50年、映画『きけ、わだつみの声』のほか、映画やテレビに脇役として多数出演した」とある。

話はいきなり、わたしの高校時代に飛ぶ。当時、田舎町の中高生にとって映画は最大・最高の娯楽だった。
1951(昭和26)年12月25日、高一第二学期末試験の最終日、下校するとすぐ、当時川端通りにあった洋画上映館の第一映劇へ行った。クリフトン・ウェッブ(Clifton Webb)主演の「我が輩は新入生」‘Mr.Belvedere Goes to College.’(1949年作品)という愉快な喜劇作品。
翌日は昼食を終えるとすぐ、同じ川端通りにあった世界館へ同学年の友人三人と出かけた。そのうちの二人は前日第一映劇でも出会った友人だ。
映画は、大映映画「月から来た男」と新東宝映画「わかれ雲」の二本立て。映画館としては前者がメインであったに違いない。長谷川伸の原作を衣笠貞之助が、脚本・監督、主演は長谷川一夫 、乙羽信子。しかし、日記では、「全くくだらぬ映画」と切り捨てている。
もう一本の映画は、独立プロ(ダクション)の作品を新東宝が配給したもので、主演は沢村契恵子、沼田曜一の若いコンビだった。

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