2011年5月28日土曜日

当世キーワード(20110528)


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NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。
今朝放送された四個のキーワードは、いずれもYAHOO! JAPAN の辞書に掲載されているが(各ワードについてのアドレスは、記述の後に掲載)、このブログでは放送内容をほぼ忠実に掲載する。

1)マジごはん計画
農林水産庁の若手職員が食べることを大切に思える機会を提供していくために推進チームを結成して、今年の3月からスタートさせた新しい食育計画。
これまでの食育活動推進においては、食生活改善の必要性などを訴えてきたが、そうした路線から転換して、女性を中心に若い世代に対して「シンプルに食のことを考えよう」と強調している。
食や農業について、国民が本気、いわゆるマジで考えるように働きかける活動で、押しつけではなくて、楽しくやってみたいと思ってもらえるような活動を展開することにしている。
若い女性たちの共感を得るために、国内最大級の若者ファッションショーの[東京ガールズコレクション]の中で有名タレントやモデルたちが食べることや料理について語りかけるイベントをおこなったり、インターネットやスマートフォンのアプリソフトも活用しているようだ。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000296&pagenum=1&category=

2)やさしい日本語
日本語が不慣れな外国人にもすぐに理解される日本語が「やさしい日本語」。
とくに地震などの災害の時に、「避難所」などと漢字だけで書いてあっても、外国人にはそれが伝わらないような場合もあるということから、看板や防災マニュアルなどに、易しい日本語を併記しようというもの。
「避難所」という漢字の下に、ひらがなで「にげるところ」といった表示を行うわけ。
無料というのは「おかねはいりません」と付け加えたり、「陥没地点」は「みちにあながあいているので、あぶないですよ」といった表記に変えるわけだ。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000274

3)小さいおじさん
テレビ都市伝説の一つだが、タレントが「怖い話をしてほしい」と言われたときに、最近ではよく話される話題が「小さいおじさん」だ。
数年前に、あるタレントが10センチくらいの小さいおじさんを見かけたという話をしてから、「自分も見た」、「友達の○○さんば見たと言っていた」といった話がぞくぞくと登場している。

俳優の的場浩司さんが、京都のホテルで寝ているときに耳元で話し声がして、起きたら、親指大のおっさん顔の小さなおじさんが、『ガリバー旅行記』のように、体に群がって髪に白い糸を結んでいたとか、タレントの渡辺徹さんが「亡くなったおじさんが小さくなって、夜中、換気扇の中をチョコチョコ走っていたのを見た」といった話をしている。
小さいおじさんを見ることができるのは、心の美しい人だけとも言われている。(笑)
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000256

4)アナロク採用
インターネットの普及によって1990年代半ばから、大学生の就職希望者たちは、企業の新入社員募集のサイトにアクセスして、そこにあるエントリーシートに書き込んで企業のアドレスにメールを送れば、企業は説明会や試験日などの日程をメールで送り返してくるというシステムになっている。

しかし、この方式では、学生の持っている能力とか人間性を見いだすことができないという反省が企業の人事課などから出てきている。
そこで、かつて新入社員採用に大きな力を発揮していたリクルーターを復活させる企業も増えているわけだ。リクルーターは自分の出身大学のゼミの後輩らを懇談会に招いたり個別に会ったりして、会社の実情や戦略を説明する。そうすることで、それまでその企業に興味のなかった学生を振り向かせ、優秀な学生ならば、採用までもちこむということになる。
また、理系学生の採用で主流だった教授推薦を拡大させた企業もある。
リクルーターや教授などの目に映った優秀な学生を採用する方向へシフトが変わってきているのかもしてない。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000287




2011年5月24日火曜日

これも、便利だ!


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昨日の「これは便利だ!」にもう一つ、付け加えたい。

もう一度昨日のブログ画像を載せる。


この本を入手できるサイト「Amazon」と「楽天ブックス」の次に「図書館」がある。ここにポインターをもってくると、ご覧のように「カーリル」の画面が現れる。
メディアマーカー(http://mediamarker.net/)をすでに使用している方はご存知だが、読みたい本が自分にとって便利な公共図書館にあるかどうか、さらに帯出できるかどうかを、簡単に調べることができる。ご覧の通りだ。

メディアマーカーを使用していない方でも図書館を利用しているのであれば、このカーリル(借ーりる)の利用をおすすめしたい。
http://calil.jp/

2011年5月23日月曜日

これは便利だ!


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以前このブログでも書いたが、ウェブ上には、ブログで使える便利なものを作ってフリーで提供しているサイトがたくさんある。わたしのような者にとっては、まことに有り難いことだ。


今回は、「かん吉」さんが開発した【ヨメレバ】をご紹介する。
Amazonや楽天など複数の書籍アフィリエイトのブログパーツを自動生成するもので、さっそく利用させていただいている。
→ http://www.wakatta-blog.com/post_613.html


2011年5月21日土曜日

当世キーワード(20110521)

今朝の当世キーワードも録音するようにセットしていたのだが、CDの不具合で録音できなかった。
五つのキーワードだけはメモしていたので、
     【 新語探検 著者:亀井肇 / 提供:JapanKnowledge 】
に掲載されている最初の2語はコピペしておくが、残る3語については、亀井さんが語った内容に近いものをウェブ上から探して紹介するにとどめる。

1)カンバン男子
店の看板代わりになるような、美しく魅力ある女性店員を「看板娘」というが、その男性版。つまり、イケメンの男性店員で女性客にアピールし、売り上げを伸ばそうということである。そうしたイケメン店員がいる店を集めたサイト、「カンバン男子」も登場している。そのサイトでは魅力的な男性スタッフの情報から飲食店を探すことができる。ジャンルや地域などを入力すると、条件にあったカンバン男子のいる店が表示され、そのプロフィールやインタビュー、店舗情報などを閲覧することができる。客が自分の気に入った男子スタッフを推薦できるコーナーもあり、このコーナーに寄せられた情報を基に、サイト運営スタッフが取材を行っている。また、応援したいカンバン男子がいたら、サイト上でその男子をクリックすると1ポイント、実際にそのカンバン男子のいる店を訪れてその店から携帯電話でクリックすると10ポイントが加算される。毎月ポイントを集計して、トップだった人がその月のグランプリとして表彰される。
→   http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000221

2)ケアメン
高齢者の介護を積極的に行う男性。育児を積極的に行う男性を「イクメン」とよぶことが定着してきて、次の段階として、これまで家庭にいる女性にまかせがちだった介護を、働いている男性も受けもとうということから提唱されている。これまで介護はつらくて嫌なもの、排除したいものとされてきたが、ケアを組み込んだ生き方や働き方の方が人生を豊かにできるのではないかと、「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」事務局長の津止正敏は述べている。介護も仕事も楽しみながら行うことができる社会、地域づくりが理想であると提案している。
→ http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000219

3)スポートロジー
→ http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=37720&from=navlc

4)リビング学習法
→ http://www.kgk-net.com/blog/

5)アットホーム婚
→ http://1949-0901.at.webry.info/201103/article_13.html



2011年5月19日木曜日

「竿雪」の大山


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奧野宣之『人生は1冊のノートにまとめなさい』(ダイヤモンド社)
           第4章 何をノートに残すか
に、〈社会や世間のニュース〉という項目があって(148-150ページ)、新聞の第1ページにあるコラムのメモを取ることを勧めている。「新聞社によってやや偏りがあるものの、ニュース記事よりはるかに多様性があり」「社会を定点観測するには、ちょうどいい」からだ。

なるほど、と思った。
亡父は家庭の事情で小学校を3年ほどで中退して職人になった人で、読書などすることもほとんどなかったが、「新聞は天声人語だけ読んでりゃいい」と言っていたことも思い出した。
奧野さんは、

日経(春秋)=文学フリマの参加者が増加している、産経(産経抄)=「はやぶさ」の帰還とW杯の日本VSデンマーク、毎日(余録)=日本VSデンマーク、朝日(天声人語)=梅雨、読売(編集手帳)=菅首相のこれからは?

など、5紙を挙げているが「普通は一、二紙で十分でしょう」とも述べている。

現在購読しているのは朝日一紙だが、ありがたいことに便利な世の中になって、他の4紙のコラムも毎日ウェブ上で読むことができる。さらに、郷土紙として日本海新聞の(海潮音)も読める。
そこで今月から「日録」のノートに、奧野さんのような簡潔な記録ではなく、各コラムの要約、引用を記すことにした。

さて、今日のブログのテーマについて述べよう。
先週の月曜日、9日の「海潮音」の冒頭の文章を引用する。
風のにおいが変わってきた。「目には青葉」の候。倉吉市を象徴する山として市民に親しまれている打吹山の緑はわき上がり、遠く望める大山の山肌に残る「竿雪」が陽光に輝く。暦の上では、初夏に入った◆…
文中の「竿雪」には「さおゆき」とルビが付けられている。山の名前にもルビを振ると、大山は「だいせん」、打吹山は「うつぶきやま」。

さて、竿雪という言葉であるが、はじめて知った。手元の辞書にあったってみたが、そのような言葉は載っていない。季語かな、とも思い、ウェブで調べてみたが全くわからない。積雪量を量る「雪竿」が出てくるが、「竿雪」は出てこない。上に引用した海潮音の文章が出てくるだけである。

「大山の竿雪」で検索した結果、やっと分かった。【ガーデニングの応援団】というブログに写真が載っている。


http://ameblo.jp/manorhouseando/entry-10229264958.html

写真を拡大するとよく分かる。

http://ameblo.jp/manorhouseando/image-10229264958-10156016605.html

なお、【農と人の広場】というブログには「竿雪とは沢に積もった雪が溶けずに残り、物干し竿状に残って見える姿をこう呼んでいる。」と書かれている。
 →http://kotoura.sakura.ne.jp/a/archives/2006/05/post_83.html

これにて、一件落着!!



2011年5月14日土曜日

当世キーワード(20110514)


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NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。
1)プラモ女子
長い間、男の趣味とされてきたプラモデル作りや、ジオラマ作りに夢中になっている女性を指していう。
兄弟が作っているのを見たり、アニメに夢中になっているうちに作りたくなって、おもちゃ屋さんや家電量販店などでプラモデルなどを求めるようになっている。
おもちゃ屋さんなどには、店内に制作コーナーを設けていて、専門家が作り方などを教えており、そこで熱心に作り方を聞く女性も増えている。
メーカーもこうした女性人気を見逃さず、従来よりパーツを少なくしたアニメキャラクターのプラモデルを発売したりしている。女性や子どもをターゲットに、組み立て易さや可愛らしさを強調し、売れ行きも伸びているようだ。

2)スポーツ鬼ごっこ
チームで対戦して敵軍の宝を奪い合う遊びのこと。
チームは7人くらいで構成され、赤、白など敵方と区別しやすいような帽子をかぶったり、Tシャツを着たりする。 
コートは縦が25メートル、横が15メートルという基準はあるが、テニスコートやサッカー場などを代用してもいいわけだ。センターラインをはさんで、それぞれの陣地に三角コーンの宝を置いておく。
敵に捕まらないように宝を取りに行って、無事に宝にタッチしたら得点となる。コートの隅の4ヶ所にはセーフティゾーン、いわゆる安全地帯が設けられていて、そこで休むこともできる。相手チームの鬼にタッチされると、自分の陣地までもどる、といった簡単なルールだ。

3)伊達(だて)マスク
視力が悪くないのにメガネをかけている「だてメガネ」のもじりが「だてマスク」。
街を歩いている中・高生たちから若い母親などの間に流行っているファッションで、風邪でも花粉症でもないのに、素顔を隠すためにしているマスク。
中・高生たちは先生に叱られているときに、マスクをしていると顔色が変わるのを見られずにいることができる。顔を隠せて視線にさらされないという安心かがある、といった理由から、マスクをしているというわけだ。
また若い母親たちは外で知人と行き合ったときに、相手より先に気づくことができるので、自分が挨拶したいときには、自分からマスクをとって挨拶する。会いたくない人だったら、相手に気付かれずに、嫌な顔をせずに、やり過ごすことができる、といった理由を挙げている。
マスクをつけ始めると、顔に肌着を付けているような安心感があり、付けていないと、他人から心まで見透かされているような気分になるとも言っている。

4)ローフード
食材に対して熱を加えなかったり、たとえ熱を加えても、48度以下でしか加えない料理法をローフードと呼ぶ。
熱を加えないのは、食物のもっている酵素とかビタミン、ミネラルなどを効率よく摂取するためだが、できるだけ食材に熱を加えない料理法を実行している食生活はローフーディズムと言われている。

5)ランピック
「ランニング」と「ピクニック」との合成語。市街地をゆっくりと走りながら、名所があればそこで眺めたり、おいしい店があれば立ち寄るなど、ピクニック感覚で行うランニング。東京のあるランニング同好会の造語で、隅田川と中央区コース(約12キロメートル)、下町満喫コース(約12キロメートル)、深川水辺コース(約13キロメートル)などをガイドしている。都心部を3時間も走れば観光エリアの何割かをカバーすることができ、週末にはこうしたランナーの姿が都心でよく見られるようになっている。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2011000223

2011年5月7日土曜日

当世キーワード(20110507)

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NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。

1)ボラセン
「ボランティア・センター」の略。地震などで被災した各地につくられて、全国から集まってくるボランティアと被災者とを結びつける拠点となっている。被災者の要望を聞き、その援助を行うボランティアとを結ぶ橋渡し役となる。

日本で災害救援ボランティアが一般に知られるようになったのは、1995年の阪神淡路大震災からである。ただ、その当時はまだセンター的存在がなかったので、バラバラに活動し統率がとれていない、行政機関との連携不足で必要性に応じた活動ができていない、といった問題点が指摘されていた。
その2年後の1997年、ロシアのタンカー、ナホトカ号の重油流出事故では、重油回収などに延べ27万人が集まって、阪神淡路大震災の反省から、連携・調整窓口としてボランティア・センターが誕生した。
それ以降、行政機関と民間団体が協力し、センターを被災地に設立する方式が定着し、官民が情報を共有し、刻々と変わる被災地の需要を把握して、未組織の個人ボランティアにも、適材適所の活動の場を提供できるようになっている。

2)地震酔い
東日本大震災の後、余震があったりすると気分が悪くなったり、地震が起きていないにもかかわらず、なんとなくめまいやふらつきを感じる状態を指して言う。
医学的な定義はないが、原理は船酔いや乗り物酔いと同じで、目で見た視覚情報と平衡感覚がずれた状態となってしまい、気分が悪くなったり、めまいを感じたりするといわれている。
首都圏に建てられた高層ビルなどでも、長い周期の振り幅の大きい揺れを感じた人も多く、こうした高層ビルの特徴的揺れ方とか余震の多さが、広い地域で地震酔いの人が増えた原因と推測されている。
普通は数日でおさまるが、厳しい避難生活や地震の不安など、強いストレスの中では症状が続くこともあるようだ。

3)ヘルシーグルメランチ
広島県呉市の飲食店の多くが参加してすすめている、塩分を2グラムから3グラム、カロリーを400~800キロカロリーにおさえたヘルシーメニューを言う。

1994年に地元の呉市で開業した高血圧専門のお医者さん、日下美穂さんの提唱で始められたもので、一昨年から呉市では町おこしをかねてすすめられている。

高血圧は脳卒中や心筋梗塞を引き起こすが、自覚症状はすぐには出てこない。それを予防するためには、身近な店で減塩、減カロリー食を出していけば、自然に高血圧がなくなるということから始められている。
フレンチ・レストランとか、和食、中華料理、お好み焼きの店など、同一のメニューを提供するのではなく、それぞれの店がメニューを考えて、事前に病院の栄養管理室で、塩分や総カロリー、タンパク質、脂肪を計算して、基準にあったものを提供する。
この動きは呉市だけでなく、広島市、尾道市などの飲食店も拡がっているようだ。
https://www.jhf.or.jp/lsmp/images/news4.pdf

5)バーチャル・フィッティング
自分の写真に商品の写真を重ねて、まるで自分が試着したように見えることができる大型プラズマ・ディスプレーがそう呼ばれている。
ディスプレーの前に立って、画面上のボタンを押して横にあるカメラで全身を撮影し、その姿がディスプレイの画面に表示される。
そして、画面をタッチしてアウター、インナー、ボトムスの3項目のデータベースから自分が購入したい商品の画像を検索して、それを自分の写真に重ねれば、わざわざ着替えなくても自分が着用したときのイメージをつかむことができる。
これまではマネキンに着せられていた見本を見て、自分に似合うかどうかを考えていたのだが、これだと、自分自身の画像で似合うかどうかを確認できる。

2011年5月5日木曜日

やったぞ、鳥西!


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今年こそ、甲子園へ!


http://mytown.asahi.com/areanews/tottori/OSK201105040048.html

追加


春季県高校野球大会回顧 鳥取西が12度目の優勝
2011年05月07日
コカ・コーラ野球場(布勢野球場)を主会場に行われた「春季鳥取県高校野球大会兼第116回春季中国地区高校野球大会鳥取県予選」は4日、全日程を終了し、鳥取西が4年ぶり12度目の優勝を飾った。4強にはこの他に倉吉東、鳥取城北、八頭が入り、夏の鳥取大会のシード権を獲得。昨秋ベスト4から八頭以外の顔ぶれががらりと入れ替わり、各校の力が接近していることをあらためて感じさせた。


エース広沢を中心とした守りの野球で4年ぶり12度目の優勝を飾った鳥取西=コカ・コーラ野球場
優勝した鳥取西は4試合16得点中、五回以降に14得点。延長戦2試合ではピンチをしのいで競り勝つなど勝負強さが光った。エース広沢は4試合を一人で投げ抜き、防御率0・88。大会を通じて抜群の安定感を誇り、走者を背負ってのマウンドさばきも落ち着いたものだった。

一方で、打線はチーム打率2割2分5厘と不振だった。少ない好機を得点に結び付けた集中力や4試合を勝ち抜いた経験は、ここまで低迷傾向にあったチームの大きな糧になりそうだが、夏に向けて打力強化と2番手投手育成という課題にどう向き合うか鍵となる。

準優勝の倉吉東はチーム打率3割2分8厘の打線がけん引した。長打は少なかったが、11犠打、12盗塁と小技や機動力を絡めた攻撃で補った。ツボにはまったときの集中打は鮮やかだった。

投手陣は、準々決勝でエース石川がピリッとしなかったが、リリーフした米原が気迫のこもった投球でピンチを救った。準決勝で鈴木が鳥取城北打線に耐えて完投勝利を飾ったのも大きかった。合計7失策と乱れた守備の立て直しが夏への一番の課題となる。

3位の鳥取城北は準々決勝で昨秋覇者の鳥取育英を破って5季ぶりの4強入りを果たした。打線は佐藤、駒居、木村の2年生がチャンスメーカーやポイントゲッターとして活躍。投手陣も、大林は鳥取育英打線を3安打、西坂は八頭打線を2安打に抑え込む力投だった。守備も5試合で1失策と、投攻守に力のあるところを証明したが、能力の高い選手が多い中で、投打の軸の確立が夏を勝ち抜くポイントか。

3連覇を逃した4位の八頭は、エース池本に代わって登板した土井が好投した。公式戦初登板と連投の疲れからか準決勝と3位決定戦は救援を仰いだが、防御率1・91は立派。2試合でリリーフした盛田も自責点0で存在感を示した。一方の打線は準々決勝以外でいいところがなく、2年生投手陣を援護できなかった。得点力不足の解消が急務だろう。

1回戦から決勝、3位決定戦を含む全25試合で失策数は74個、1試合平均約3個だった。昨秋に比べ、1試合平均で約1個減ったのは各校の守備力が上がった証しとも言える。しかし、総得点は200点と昨秋の216点より減少。投手力の高さが目立ったというより、打力の低さが印象として残った。全国で対等に戦うためには、夏までに打力をさらに高める必要がある。

鳥取西は中国大会、上位4校は山陰大会に出場する。鳥取県勢は近年、上位大会で結果が出ておらず、特に山陰大会では島根県勢に大きく水をあけられている。出場する4校はそれぞれの課題を克服し、今年こそは鳥取県勢の意地を見せてもらいたい。
http://www.nnn.co.jp/news/110507/20110507008.html