2011年2月27日日曜日

当世キーワード(20110227)


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NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。

今回はどの言葉も、YAHOO! JAPAN の辞書【新語探検】にある。しかし、そのままのコピーではなく、今朝の放送によって変更している部分も少なからずある。《…》は、放送では削除された部分、『 』内は言い換えられている部分、【 】内は付記した部分である。

1)御朱印コレクター ライフスタイル-2011年1月26日
神社や寺などに参拝したときの証しとしてもらう「御朱印」を集める『女性』。御朱印はもともと、写経を納めた証しとして寺社が押した印であるが、今では「初穂料」《…》として300円程度を支払うと参拝の証しとして御朱印帳に寺社の名前を直筆で筆書きして、オリジナルの朱印を押してくれるところが多い。寺社の筆書きは《…》【係のお坊さんや】係の人が書くのできわめて達筆で、その墨書きの上に赤い朱印が押されるので、彩りも素晴らしい。各地に旅行したときには必ず寺社に参拝し、そうした御朱印を押してもらう『女性』が増えている。《…》御朱印帳を仲間と見せ合い、自分の行った神社や寺の印象を語り合うことを楽しみにしている人も多い『ようだ』。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~a_ane/gosyuincho/gosyuincho2.html

2)キンコイ ライフスタイル-2011年2月13日
「近距離恋愛」の略。ネットやケータイのなかった時代においては遠くに離れた恋人との恋愛、つまり「エンコイ」(遠距離恋愛)は、恋人を想う心が高まり、会ったときやしばしの別れのときには盛り上がることができたが、ネットやケータイによって瞬時に恋人と繋がることができるようになると、むしろ物理的に近い距離にいる恋愛が見直されるようになっている。会おうと思えばいつでも会えるから、逆に会わないときを設けて、会ったときにより盛り上がるのだ。《…》

3)腹ロール ライフスタイル-2011年2月17日
いわゆる「腹巻き」のこと。これまで腹巻きはオヤジの象徴とされて、ラクダ色の腹巻きは若い男性からは見向きもされなかったが、最近では、【横縞の】ボーダーやドット、千鳥格子の柄から、キャラクターを描いたものまで種類も色も多彩である。《…》カラフルなものなのでTシャツの上に着て重ね着ファッションとしてもおかしくなくなっている。『もともとは』女性用としてさまざまな色やデザインのものが発売されていたが、若い男性たちも「おしゃれな腹巻きをしたい」という声をあげるようになり、メーカー側もその声に応えている。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/imic-cosme/a-1967.html

4)スマートテレビ サイエンス&テクノロジー-2011年2月8日
インターネット検索などコンピュータの機能を取り込んだテレビ。『高精能』なテレビ放送とパソコン並みのネットサービスを同時に楽しむことができる。「スマート」には、《…》気のきいた、流行の、洗練された、活発な、などの意味とともに、【自動制御の、とか、あるいは】コンピュータが組み込まれたといった意味もあり、この場合は後者の意味で用いられている。《…》手のひらサイズのリモコンにパソコンのようなキーが並んでいて、検索画面でキーワードを打ち込むと、関連するテレビ番組やウェブページを一覧することができる。テレビ画面を縮小して端に表示しながらメールを打ったり、関連情報を調べたりすることもできる。《…》【数年後には製品化されるといわれている。】

5)合同大学祭 カルチャー&エンタテインメント-2011年1月30日
地方にあるいくつかの大学の学生が【呼びかけに応じて】合同で開催する大学祭。たとえば北海道の札幌にある国立、公立、私立それぞれの大学の学生たちが集まって札幌中心部の大通公園で開いたりするのである。各大学が単独で開催する大学祭とは関係なく、大学当局も関与することはなく、全て学生たちによって運営される。主催の地方大学の学生たちは、東京の大学が開く学園祭(大学祭)の盛況ぶりに刺激され、力を合わせて東京の大学に負けないものにしたい、他の大学の学生たちと交流を深めたい、といったことから始めているという。インターネットでよび掛けることで運営スタッフも集まりやすく、それによって大学の枠を超えたネットワークの構築が容易になったことも普及の一因として挙げられる。複数の大学の学生が集まるため、広報効果に企業の側も注目し、協賛にも乗り気である。地域のイベントとしても定着しつつある。

2011年2月25日金曜日

「てっぱん」の滝沢が鳥取へ

#地元ネタ
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いつものようにテレビで夕刻6時台のローカル番組を見ながら、晩酌を楽しんでいたら、朝ドラ「てっぱん」の滝沢(長田成哉)が、あかり(瀧本美織)の母校、鳥取敬愛高校で生徒たちに話をしているではないか。
ドラマの中ではいつも、ブスッとした役柄を演じているが、スタジオでのインタビューを見ると、なかなかの好青年だ。

来週のドラマでは、滝沢は下宿を出て福岡へ。あかりや同宿の人たちとも別れることになる。あかりは・・・・?

長田成哉さんのブログ→http://www.tristone.co.jp/blog/osada/

2011年2月20日日曜日

当世キーワード(20110220)

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NHKラジオ第1、新語アナリスト、亀井肇さんの当世キーワードより。

今朝の放送の録音を「テープ起こし」して、いつものようにエディタで原稿を作った後で、ウェブ検索したところ、3番目の「遅読」以外の4項目は、亀井さんの「新語探検 」に出ていた。いささか、がっかりした。せっかく原稿をつくったので、1)の項目以外はわたしの作成した原稿のまま載せた。
正確を期したい方は、各項目の後のアドレスをクリックして「新語探検」をご覧ください。

1)草育男子(そういくだんし)-ライフスタイル-2011年2月15日
植物を自分の部屋やベランダで育てることに夢中になっている一人暮らしの男子。ガーデニングをするほどの広い庭があるわけではなく、狭いマンションの自分の机の上や、せいぜいベランダなどにホームセンターの観葉植物売り場で購入してきたいくつかの鉢を並べて、朝起きるとともに水やりを行い、帰ってきても植物の状態を気にかける。植物を育てる「草育」人気の背景には、普段の生活で味わいにくくなっている「生きている」「育てている」実感が植物に接することで得られ、それに癒され、元気づけられている側面がある。つまり、育てている植物を同居人と同じように考えていて、その日毎の成長を見守っているのである。
[ 新語探検 著者:亀井肇 / 提供:JapanKnowledge ]

2)ネコミュニティ
「ネコ」と、共同体を意味する「コミュニティ」との合成語。地域に自然に住みついた猫、つまり地域猫を住民がみんなで育てている地域をそう呼んでいる。地域活性化策の一つとして、そうした地域猫を客集めや住民の交流に役立てようとしているのだ。

東京都台東区と荒川区にまたがる谷中銀座商店街では、猫が集客に貢献している。
商店街の入り口の屋根には猫の彫刻が置かれ、猫雑貨を置く店などが並ぶ商店街を抜けていくと、猫が集まる名所の階段がある。
今では谷中は猫好きの聖地となっていて、行ってみたい、引越ししたいという声が出ているようだ。
糞尿被害といったトラブルも少なくないが、うまくつきあえば、人と地域を結ぶ意外なパワーを猫は秘めているかもしれない。

3)遅読
英語で表現すれば、slow reading.
200~300ページの一冊の本を1~2時間で読んでしまう速読の対極にあるものだ。
速読は読むことに集中するので、読んだ直後ではどのような内容であったか憶えているが、数週間もすると、読んだということは憶えていても、その内容に関しては定かでなくなってしまうことが多い。

それに対して、一冊の本を徹底的に、なめるように、ゆっくりと読むのが遅読ということになる。
作者がなぜこのような文章を、この部分で表現しているのかを、自分なりに考えながら読んでいくのが遅読ということになり、丹念に、丹念に、一つずつの文章について、作者の意図を考え、それについて自分ならばどのように表現するかまで考えながら読んでいく方法である。
一冊の本を数ヶ月かけて、ゆっくりと味わいながら読んでいくことで、量より質へと転換することが呼びかけられている訳だ。

4)どぼじょ
漢字で書くと「土木の女」と書く。つまり、大学の土木系学科で学んでいる女子学生のこと。卒業すると土木業界に就職することになっている。

土木業界は、長い間、「危険・きつい・きたないの3K職場」の一つと言われてきたが、現場にでる女子社員が少しずつ増えてきているようだ。人の命や生活を守るインフラづくりに夢をかけている。
大学の間でも全国土木系女子学生の会が設けられ、総会を開けば100名くらいの女子会員が出席するといわれている。
ゼネコン側も徐々に女性の採用枠を拡げて、人事担当者は、生活者目線として女性の視点は必要であるし、有能な人材に性別は関係ない、といっている。

5)リサイクル買い物券
スーパーなどに設置されている不要品自動回収機にからの飲料容器や古紙を入れると、その量に応じて提供されるポイントやクーポン券がリサイクル買い物券。
ペットボトル回収機に専用カードを入れたあとでペットボトルを投入すると、ポイントがカードに蓄えられる仕組みになっている。
店によって異なるが、ペットボトル200本で100円分のポイントがたまり、その店でそのポイントを使用できる。
一部の店では、交通系のICカードに貯められるようになっているところもあるようだ。

2011年2月19日土曜日

鳥取に関係する二つの番組

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昨日は、NHK総合テレビに二つ、鳥取に関係する番組の話題があった。その一つは朝の連続テレビ小説、「てっぱん」だ。
前回の「ゲゲゲの女房」は、その「亭主」は県内の境港市の出身だった。ところが、今回の主人公のあかりは、尾道で生まれ育ち、今は大阪のおばあちゃんといっしょに暮らしながら〈おのみっちゃん〉というお好み焼き屋をやっている。鳥取とはまったく関係がないが、おおありなのだ。

ヒロインの村上あかり役、瀧本美織さんは鳥取市生まれで、卒業した女子高は我が家から徒歩で10分程度のところにある。
朝日新聞の鳥取版のページに、毎週1回、「みおりの楽しメール」を連載している。
毎朝、若いのにほんとうによくやっていると感心している。

今日取り上げたのは、昨日、このドラマがクランクアップしたからだ。
http://www.47news.jp/CN/201102/CN2011021801000659.html

無論、テレビ上のドラマはまだまだ続く。最終回を迎えるのは、3月26日だ。

いまひとつの番組は、昨夜の8時から放映された
ふるさと発スペシャル・あいたい    
侍の心 ここにあり~藤岡弘、鳥取を歩く~
http://www.nhk.or.jp/tottori/new/110218_0219.html

中国地方だけに放映された番組だったのが残念だったが、いい番組だった。
番組で紹介された場所を藤岡弘が訪れる構成だったが、彼の真摯な姿にも好感がもてた。

とくに感慨を抱いたのは、荒木又右衛門の墓がある玄忠寺であった。
1952(昭和27)年、父の死後3ヶ月、高校3年になったばかりの4月17日の鳥取大火で我が家も焼失し、夜露を凌ぐ場所もなかったとき、近所の人の縁で玄忠寺に避難し、大勢の人たちと本堂に雑魚寝して何日か過ごした(我が家の菩提寺も焼失していた)。
当時の住職が、檀家の子どもでもないわたしに、大学受験をひかえてかわいそうだ、と3畳ばかりの小部屋を我が家のバラックが建つまで貸してくださった。
以来何十年も訪れることもないままになっているが、昨夜のテレビで、荒木又右衛門の遺品などが保存されている有り様などを見て、驚いている。近く、訪れたいと思う。
http://www.mapple.net/spots/G03100031901/photolist.htm

2011年2月18日金曜日

一畳書斎



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去る8日の朝日新聞に次のような記事が載った。

そのひと月前の1月8日には、NHKのラジオ深夜便〈明日へのことば〉で、松浦武四郎記念館の山本命(めい)学芸員が「私が松浦武四郎から学んだこと」と題した話を聞いた。(MDに録音していたのだが、誤って消去してしまった。)
その放送で武四郎が晩年に造った「一畳敷きの書斎」を見せる展覧会が東京で開かれていることも知っていた。上京の機会があれば見に行きたかったが、上記の記事の写真で満足することにした。(この記事を書くためにインターネットで調べたら、昨年、この展覧会を大阪でもやっていたことを知った。)

この偉大な人物を知ったのは前世紀末に出版された佐江衆一『北海道人―松浦武四郎』           →http://gauna.clipp.in/

によってであった。この本の「あとがき」に著者が述べているように小説ではあるが、「北海道」の名付け親ともいうべき武四郎の生涯を知るためには、これ一冊で充分だといってもいい好著だ。
執筆にあたって最も参考としたのは、吉田武三氏の大著『定本松浦武史郎』である。私のこの作品は小説であるが、なるべく虚構を排し、幕末と明治維新の歴史のうねりの中で生きた武四郎の生涯に寄りそう書き方をした。(p.327)
一畳の書斎については、pp.318―320 に書かれている。

この本を読んでから10年余を経て、あらためて松浦武史郎への関心を呼び覚まされたことに感謝しつつ、このブログをアップする。


  


2011年2月13日日曜日

当世キーワード(20110213)


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NHKラジオ第1、新語アナリスト・亀井肇さんの当世キーワードより。


1)カシニワ
千葉県柏市が市内の空き地や林を地域の庭として市民に世話をしてもらうための名称。柏市の「柏(の)庭」と「貸し借り」の「貸し庭」という意味の造語。
空き地や樹木林を貸したいと思う所有者や、借りたいと思う町内会や子ども会、婦人クラブ、NPOなどの市民団体は市の「カシニワ情報バンク」に登録する。
市のホームページにその内容が公開されて、利用法などについて両者の話がまとまれば、市の仲介によって協定が交わされることになる。
菜園とかガーデニング、里山づくりなどのほか、所有者や周辺の理解があれば、バーベキューやキャッチボールをする広場としても使うことができる。
使われていない場所が手入れをせずに荒れ地となり、不法投棄の場所になったりするのを防ぐねらいもあるようだ。
http://www.city.kashiwa.lg.jp/cityhall/sosiki/B_TORY/TORY_KOU/kashiniwa/01.htm

2)ディスクドッジ
ドッチボールのボールの代わりに、ナイロンとウレタンでできた柔らかい素材のディスク、いわゆる円盤を投げ合うゲームのこと。ルールはドッチボールとほとんど変わらず、ディスクをうまく受け取ることができずに手や体に当たった人はコートの外に出ることになっている。
ディスクは柔らかいので当てられても痛くなく、突き指の危険もない。軽いので子どもも簡単に投げることができて、微妙な変化も投げ方によって付けることができる。
体格などによる実力差もつきにくいこともあって、大人と子どもが混じってチームを作って対戦することもできる。
4、5年前から、だれもが安心して楽しむことができるということから、小学校の体育の授業などにも取り入れられる動きが拡大しているようだ。

3)いえ かるて
昨年の5月に発足した社団法人・住宅履歴活用推進協議会が普及への取り組みを始めている住宅診断の履歴が「いえ かるて」と呼ばれている。
住宅所有者が新築した際に、工務店やハウスメーカーから渡された住宅設計図とか施工記録、建築確認書類、住宅性能評価書などを、情報サービス機関などに預ける。
こうすることで、住宅がいつ、どんな材料を使って、どう建てられたのかが書類として残ることになる。そのあとも、点検、修繕、改善の住宅診断やリフォームなどの履歴情報なども蓄積されていくことになる。それらのデータは電子化されて保存されるために、世代を超えて利用することができる。
住宅所有者が変わっても不動産業者を通して購入者に引き継がれていくことになっている。不動産業者はこの書類によって履歴が分かるので、中古物件も自信を持って勧めることができるようだ。

4)朝ラー
朝からラーメンを食べることを略して「朝ラー」というそうだ。
コーヒーとパンとか、ご飯と納豆といった定番の食事ではなくて、朝食でパワーをつけることで、一日を元気よく乗り切ろうということなんですね。
日本で屈指のラーメンどころである福島県の喜多方(きたかた)には、こうした習慣があるといわれている。
ラーメン屋さんは午前7時半には開店してお客を迎えているようだが、東京駅構内でも、朝ラーが進出してきて、午前の7時半から9時45分の限定メニューを提供しているようだ。
http://www.kitakata-kanko.jp/

5)スマートフォン用手袋
手にはめたままスマートフォンを操作することができる手袋。左右の親指と人差し指の先端部分にパネルが反応する繊維が縫い込まれていて、手袋のままスマートフォンを動かすことができるわけ。
これまでスマートフォンを操作するためには、その度に手袋を脱いでから操作しなければならず、面倒であったが、これだと手にはめたままなので便利であると、ヒット商品になっているそうだ。
http://shopping.search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p=%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E6%89%8B%E8%A2%8B&tab_ex=commerce&view=grid&n=100&slider=0

2011年2月6日日曜日

当世キーワード(20110206)

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NHKラジオ第1、新語アナリスト・亀井肇さんの当世キーワードより。


1)ロールキャベツ系男子
ファッションや雰囲気の外観はキャベツのような穏やかな男子に見えるがその中身はハンバーグのように肉食系の男子を指してそう呼ぶ。
カーディガンやシャツを羽織って足元はスニーカーを履いていて優しそうに見えるので、ついつい女性は草食系だと思って近づくことが多いが、いっしょに酒などを飲んでいるとすぐに肉食系に変身してしまうみたいだ。

2)ツィママ
ツィッターママを略してツィママという。同じ頃に赤ちゃんを産んだ若い母親たちがツィッターでゆるくつながりながら、子育てを楽しむのがツィママ。
140字と短く、ケータイからでもできるツィッターは育児や家事に忙しい母親も気軽に楽しむことができるわけだ。
子育て中の母親はついつい孤立しがちだが、ツィッターを使うことによって、子育てなどについての様々な情報を手に入れることができる。

3)モンスターブーツ
外側が毛皮でおおわれたブーツ。怪獣の脚のように見えることが名前の由来で怪獣ブーツともいわれている。
もこもこした毛皮の中から脚が出ているので脚が細く見えるとか、なんとなく可愛らしいといった理由で若い女性から流行が始まり、昨年の冬のあたりから女性たちの必須アイテムとなっているようだ。
また、手持ちのブーツと組み合わせることで怪獣化することのできる毛皮付きブーツカバーも登場しているようだ。
ブーツの形や値段は→http://shopping.search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p=%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%84&tab_ex=commerce&view=grid&n=100&slider=0

4)スクリーンツーリズム
日本を舞台にした中国映画とかテレビに登場してくるロケ地を活用して中国人観光客を誘致する活動をいう。
映画に登場した北海道阿寒では、中国からの観光客が2007年度には約400人だったが、2009年度は約1万人と、2年間で約25倍となった。
これほど中国人観光客が増えた背景には2008年に中国で公開された「フェイチェンウーラオ」という映画――主人公の男性が結婚相手を探すために北海道を旅するラブコメディーのロケ地として阿寒湖などが登場していることにあるようだ。
http://www.okhotsk.org/news/tyuugoku.html

そのほかにも、静岡県などもロケ地を提供して活発に中国人観光客を誘致しているようだが、NHKテレビドラマ「おしん」の舞台となった山形県を訪れる中国人観光客も多いといわれている。

5)ふれあい共想法
亀井さんの新語探検のサイトより引用する。

ふれあい共想法(ふれあいきょうそうほう)-社会-2011年2月4日

心理療法の新しい手法で、昔のことを語り合って脳を活性化する手法を「回想法」というのに対して、現在のことを話して脳を活性化する方法。東京大学人工物工学研究センター准教授の大武美保子が開発している。6人1組で行うことが多く、1人が話す時間と順番が決まっていることが回想法と大きく異なっている。通常は各自持ち時間5分。「説明」と「質疑応答」で計1時間が基本。普通の会話だと話す人と話さない人に分かれがちなので、「みんなが話す」という手法を取り入れた。認知症の人は特に現実の時間についていけなくなる傾向が強いので、共想法で現在の視点を語ることで現実社会に着地させることが目的であるという。会話の時間や順番を決めることで全員のコミュニケーションを促すことを狙っている。参加者各自が写真を持ち寄り、それについて話すという方法をとる。大武は、参加者が事前に写真を準備し、話題を考えるので計画力を養うことにつながると見ている。また、過去の話が苦手な人は現在から入り、現在が苦手な人は過去から入るというような共想法と回想法との組み合わせもできると述べている。
[ 新語探検 著者:亀井肇 / 提供:JapanKnowledge ]


6)星の金貨(りんご)
青森県産業技術センターりんご研究所のサイトを紹介する。
http://homepage3.nifty.com/malus~pumila/appls/hosi_no_kinka/hosi_no_kinka.htm

2011年1月30日日曜日

当世キーワード(20110130)

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今日は1月5度目の日曜日なので、当世キーワードはいつもの亀井肇さんではなく、NHK放送文化研究所の田中主任研究員による「最近の言葉の話題」であった。聞き手はいつもの佐塚アナ。(ご両人は、T、Sで表す。)

S)年が改まって2011年、あっと言う間に1月も終わりに近づいてきましたが、今日は「年の初めの挨拶について」ということですね。

T)はい、「新年 明けましておめでとうございます」という挨拶の言葉について、考えてみたいと思います。佐塚さんはこの言い方が気になりますか。

S)あまり気になりません。元日(朝5時台)に「おめでとう あさいちばん」という放送があって、全国の皆さんに「新年、明けましておめでとうございます」と言った記憶がありますが…。

T)この言葉は「新年」と「明けまして」と意味が重複しているのではないか、と違和感を持つ方が結構あるらしく、放送でこの言葉を聞いた視聴者の方から、たまにそういったご指摘を頂くこともあるようです。

S)気にすれば気になるかなあ。

T)ただ重複といっても、言葉が重なっているから直ちに間違いと言えるかというと、そうでもないと思います。
一般に重複表現と言われているものは、たとえば、「白い白馬」とか「日本に来日する」といったものですが、これらは明らかに重複表現で使うべきではないと考えます。
ところが、「歌を歌う」「犯罪を犯す」「一番最初」などについては、文字で書くとかなり重複感があるが、とくに話し言葉として使用される場合、意味を強調するための表現ということで、許容の範囲内ではないかと考えています。

S)使ってますねえ、確かに。

T)重複しているからすべておかしい、ということではないわけで、この「新年 明けましておめでとう」についても、年が改まった、おめでたい気分、様子を強調する表現ということで、とくに話し言葉としては許されるのではないか、と考えています。

S)間違いとまでは言えないということですね。

T)ほかにもいくつか、この「新年 明けましておめでとうございます」が間違いとまでは言えない理由が考えられるのです。一つは「新年」と「明けまして」の間に切れ目があるという考え方ですね。

S)「新年」そして「明けましておめでとう」と間隔があるわけなんですね。

T)「新年(いよいよ新年ですね)」で、「明けましておめでとうございます」と。それがちぢまって「新年 明けましておめでとうございます」という言い方になった―そういう考え方ですね。
さらには、そもそも「新年が明ける」という言い方そのものが決しておかしくないという考え方があるわけなんです。

S)と言いますと…?

T)普通、「年が明ける」というふうに使いますね。この場合「年」というのは「古い年」つまり「去年、2010年」を指していると考える訳です。ところが、「古い年が明ける」だけではなくて、この他に「新年が明ける」といういい方もあるのではないか、―こういう考え方もあるんですね。
実際、国語辞典のなかには、この「明ける」という言葉の使い方の一つに「新年が明ける」という用例を挙げているものもあります。「古い年」が明けるだけでなく「新年」が明ける、「夜が明ける」だけではなく「朝が明ける」というような使い方ですね。
日本語の表現の中にはこうした、やや特殊な言い方があるんですね。

S)こうした特殊な言い方、ほかにもありますか。

T)ええ。よく言われるのが「お湯がわく」。事実関係を厳密にいうと、「水をわかしてお湯になる」だが、日本語ではそれを「お湯がわく」あるいは「お湯をわかす」というわけですね。
それから「豚カツを揚げる」もそうですね。事実関係に即して厳密にいうと、豚肉に衣をつけて油で揚げているのを「豚カツを揚げる」という言い方をするということですね。
それと同様に年が明けると新年になるので「新年が明ける」と言う。つまり「新年が明けましておめでとうございます」もありではないか、という考え方なんですね。

S)なるほど。こうして聞いていると、いちがいに間違いとも言い切れない、という感じがしてきました。

T)ただ、自分ではどうしても認められないという方もいる以上、どちらかというと、使わない方が無難だと言えるかもしれません。

2011年1月23日日曜日

当世キーワード(20110123)

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新語アナリスト、亀井肇さんの当世キーワード(NHKラジオ第1)による。

1)サバメシ
サバイバル飯、またはサバイバル飯炊き術の略。
WEB 上の「日本語俗語辞書」に、この言葉の定義、具体的な炊き方が解説されているので見てぐださい。
http://zokugo-dict.com/11sa/sabamesi.htm

2)トーニングシューズ(Toning shoes)
履いて歩くだけで、シェイプアップ効果が期待できる靴のこと。きれいな脚になるということから、美脚シューズともいわれる。
靴底の一部にゆるやかな突起が設けられていて、歩行に支障をきたすほどではないが、少しばかり不安定さがある。その不安定さをカバーしようとして、通常の靴で歩くときよりも筋肉への負荷が増えることになる。その感じはちょうど砂浜を歩いているときの不安定さに似ているといわれているが、砂浜はコンクリートの道路に比べるとデコボコ状態であり、そこを歩くときには、さまざまな筋肉を使っていることになる。それと同じような状態を靴底がつくりだしている訳だ。

3)プチ時間制
10分、30分といった単位で利用する時間制サービスのこと。居酒屋とかフィットネスクラブなどに登場している。

フィットネスクラブでは、10分500円のストレッチ運動ができる施設が人気を集めている。ビジネスマンや主婦などが普通の服装でストレッチマシーンを10分間だけ楽しんでいくわけだ。
携帯電話関連会社が展開しているのが、時間制のマンガ配信。30分105円で、時間内は好きなマンガが読み放題になっている。
居酒屋では15分395円の食べ放題、飲み放題といったサービスを展開している店もあるようだ。

4)超氷河期
大学・高校卒業予定の生徒が就職先を求めても、見つからないということの表現が「超氷河期」となっている。
就職内定率が過去最低に落ち込んでいる状態を表現したものだが、ここ10年位の間は、就職先が氷ついていることから「氷河期」という表現が用いられていたが、さらにその状態がひどくなっていることから、昨年秋から「超」が付け加えられるようになっている。

昨年3月に卒業した大学生の6人に1人が進路が決まらないまま大学を卒業して、新卒未就業者となったが、今年3月卒業予定の学生たちは、このままの状態で進むと4人に1人は未就業者になるのではないか、と言われている。

5)OJI(オジ)スタイル
チノパンに白シャツ、ざっくりとしたカーディガンなどオジ様が着ているようなファッションスタイル。細身のデニムやレギンスに飽きた女性たちが、上も下も大きめの服を着こなすようになっている。東京・原宿のラフォーレ原宿にあるブティック「KBF」では、だぶっとした腰高のストライプパンツに、ゆったりめのカーディガンを羽織るといった「オジ様スタイル」の売り上げが伸びている。小学館発行の女性誌『PS』が提案しているもので、日常着感覚でどこかゆるさのあるスタイル。力を抜いてがんばり過ぎないのが良いという読者のマインドに訴えている。
[ 新語探検 著者:亀井肇 / 提供:JapanKnowledge ]

2011年1月19日水曜日

ナスカの地上絵

昨年の11月12日に、このブログで「バヌアツの砂絵」を紹介した。(ラベルは砂絵、あるいは地上絵)
http://wwwgauna.blogspot.com/search/label/%E7%A0%82%E7%B5%B5

今朝の朝日新聞の第1面に「ペルー・ナスカ台地で新しい地上絵が2点発見された」と報じられていたので、ご紹介する。
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2011011804990.html?fr=rk

地上絵1の写真→http://news.goo.ne.jp/photo/jiji/nation/jiji-0331539.html

2011年1月16日日曜日

当世キーワード(20110116)

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NHKラジオ第1、新語アナリスト・亀井肇さんの当世キーワードより。

1)タマゾン川
東京都と神奈川県の境を流れている多摩川の異名がタマゾン川。ペット用などに飼われていた熱帯魚などが捨てられて住みつき、アマゾン川化していることが、その語源である。
多摩川でこれまでに見つけられた外来種は200種を超すといわれている。熱帯産のグッピー、エンジェルフィッシュ、外国産のナマズ類など、多種多様であるが、下水処理の影響で、冬でも水温が
24度くらいの場所があって、グッピーでも冬を越すことができるといわれている。

多摩川だけでなく、全国各地の大きな川でも、同じように様々な外来種の魚が放流されているようだ。

2)自家製ジンジャーエール
飲料メーカーによる瓶やペットボトル入りのジンジャーエールではなくて、バーや飲食店などによる手作りのジンジャーエールをいう。ショウガから簡単に作ることができるので、それにその店独特の味を加えることによって、それを売り物にする飲食店が増えている。

つくりかたは、刻んだりすり下ろしたりしたショウガを砂糖と水で煮詰めてシロップを作り、それを炭酸水で割るだけでできるわけだ。
すべての材料をスーパーの食品売り場でそろえることができて、作り手の工夫次第で個性を出しやすい。
製法とか香辛料の工夫によって、個性を際立たせることから、それぞれの店の特色を売り物にしたものが増えているようだ。

3)ゼロ次会
本番の結婚披露宴、これを一次会とすると、その前に行う、親戚や友達同士で集まる親睦会がゼロ次会と呼ばれている。
少し盛大な結婚披露宴になると、会社関係者などの招待客が多くなるので、親族同士が語り合う機会が少なくなる。そこで結婚披露宴よりも早めに親戚同士の顔合わせを行っておくためのもの。
結婚を知った双方の友達が主催して新郎新婦を祝福するためにお互いの友達が集まることもある。そうすることで、結婚披露宴が盛り上がる効果も言われている。

4)対面読書
視覚障害のある利用者が持参した本を朗読する図書館のボランティア・サービスのこと。持参する印刷物は小説、新聞、会議のレジュメ、学校のテキストなど、多岐にわたる。
朗読するボランティアたちは、ただ単に書かれた内容を読むだけではなくて、どのような漢字を使っているのかとか、ひらがな表記かカタカナ表記かなど、視覚障害者に説明しながら読むので、聞いている側の人も満足することができる。
言葉だけでは説明が難しい図や絵などは、実際に指でなぞって理解してもらう。

CDに声優などが名作を吹き込んだ音訳もあるが、それとは別に、対面して読んでもらえることがうれしいという反応もある。読むボランティアの側も反応を直接聞くことができるので、気を抜くことができないと言っている。

5)チヤ(cheer)男子
これまでアメリカン・フットボールとか野球、サッカーなどの応援のためのチヤダンスは女子学生が行うものと考えられていたが、それを男子学生が行う応援形式がチヤ男子。

早稲田大学では公認同好会の男子チヤ・チーム、ショッカーズが活動している。
ショッカーズは2004年に結成されたが、テレビドラマ化や映画化された男子のシンクロナイズド・スイミングのウォーターボーイズに影響されたと言われている。
跳んで、はねて、舞い、大きな声を張り上げて選手や観衆を元気づけている訳だが、現在は約40人の部員が在籍しているようだ。

2011年1月9日日曜日

当世キーワード(20110109)

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今朝はわたしの不手際で放送の録音ができなかった。ただ取り上げられた五つの言葉だけはメモしていたので、関連したサイトを紹介しておく。

1)カジメン(家事メン)

2)デジ女(ジョ)
パソコンやデジカメばかりでなく、ケータイからiPhone  へ、さらにiPadへと新しいものに次々と飛びつく女性のこと。(女性ばかりじゃないと思うけど……)


3)ヤドカリ家族




4)マングース探索犬
沖縄や奄美大島で希少動物の生息を脅かしている外来種の「ジャワマングース」を探索して、捕獲につなげる役割を担う犬。これまでマングース捕獲にはワナを使っていたが、それだけでは繁殖して増えるマングースの方が多いので、積極的に森に潜むマングースを見つけ出すことになった。環境省が計画したもので、マングースの糞や通り道を探索犬に嗅ぎ分けさせ、生息場所を割り出し、集中的にワナを仕掛けて効率的に捕獲することにしている。探索犬は鹿児島県・奄美大島で3匹、沖縄本島で1匹の計4匹を養成している。また、同時にセンサー付きカメラを設置し、動物が近づくとセンサーが反応して自動的に撮影し、探索犬と併用することによって生息場所の絞り込みに生かすことにしている。環境省奄美野生生物保護センターによると、奄美には約1000匹のマングースが残っているという。

5)介護食コース料理

2011年1月3日月曜日

当世キーワード(20110102)


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NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。


1)新100ドル札
アメリカ財務省が今年中に発行を予定している新しいデザインの100ドル札。
新札は現在流通している100ドル紙幣と同じようにベンジャミン・フランクリンの肖像が中心だが、中央に縦に描かれた青いリボン、いわゆる帯が印刷されていて、札の角度を変えて見ると、リボンの上で《100》の数字と《自由の鐘》の模様が動いて見える。(http://jp.wsj.com/Economy/node_53673
アメリカ財務省はこれを「スリーディー(three D=three dimensions)安全リボン」、いわゆる「三次元安全リボン」と呼んでいる。これによって偽札かどうかの判別を簡単に行うことができる。
100ドル札の変更は1996年以来のことだが、現在の100ドル札は新しい100ドル札が発行された後も使用することができるそうだ。

2)P-ブック
アメリカの新語。コンピュータの画面で読む電子書籍をイーブック(eBook)ということに対するペーパーブック、いわゆる紙に印刷した本を意味している。
少し前まではコンピュータによるメールをe-mailと呼んでいたが、最近ではほとんど「メール」ですむようになっている。
少数派になった紙の手紙の方は、物理的、いわゆるフィジカル(physical)とか紙(paper)の頭文字をとって、Pメールとアメリカでは呼ばれるようになっている。
従って、あと数年して電子書籍が一般に普及した場合、現在のebookがbookとなってpbookの方が少数派になってしまうかもしれない。

3)観光ジョギング
旅先でジョギングをしながら観光すること。ジョギング好きのジョガーに広まっている。
旅行の時に、ジョギングウェアやシューズを持参するのは当然のことだが、同時に、位置情報機能付きのカメラを持参する人も多い。
ジョギングしながら気に入った風景などをデジカメに収めておいて、帰ってからブログなどで公開する。位置情報機能でジョギングしたコースも紹介できるわけだ。
「ジョギングは、デジカメ連れで」が合い言葉になっているようだ。

4)SATOYAMA連帯
世界各地の里山をつなぐ国際ネットワークだから、ローマ字でSATOYAMAとなっている。
里山は本格的な山や森林部と人が住む地域との間の部分で、小山や森や林などの自然環境を指している。そうした場所で、人々は燃料に使うために定期的に木々を伐採するなど農林業の営みを通じて独特の伝統文化を育てて、豊かな生態系もはぐくまれているわけだ。
日本だけでなく、スペインやアフリカ諸国、韓国、ペルー、フィリピンなどにも同じような地域がある。
里山を世界に広めたい日本政府は、昨年10月に名古屋市で開かれていた国連地球生き物会議で、世界各地の「里山」をつなぐ国際ネットワーク「SATOYAMAイニシアチブ国際パートナーシップ」(IPSI)を発足させた。

2011年1月2日日曜日

2011年新春


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2011年、明けましておめでとうございます。

大晦日の深夜から降り始めた雪は2日の午前9時現在、鳥取市で39センチであるが、全県的には道路、鉄道とも大変な支障をもたらしている。
しかし、今朝は、遠く万葉の時代の雪に思いを馳せてみたい。

万葉集全二十巻、四千五百十六首の歌の最後は、大伴家持の歌である。

新(あらた)しき年の始(はじめ)の初春(はつはる)の今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)
[新しい年のはじめの、新春の今日を降りしきる雪のように、いっそう重なれ、吉き事よ。(注1)]

この歌が詠まれてからちょうど1250年目の2009年の秋、奈良県立万葉文化館長の中西進さんが、ゆかりの地、鳥取市国府町に来て特別授業「万葉集っておもしろい!」の授業を行った。その模様を「日本海新聞」の「海潮音」が次のように伝えている。
◆……なぜこんな回りくどい繰り返しで歌が始まるの、万葉集はなぜこの歌で終わるの……◆この日は正月と立春の重なる数十年に一度しか巡ってこないめでたい日(注2)、しかも瑞兆(ずいちょう)の雪まで降り積もっている。家持はこれ以上ない喜びの表現で、このように良い事が重なれと神に祈るように詠んだのだという◆もう一つの発見も。万葉集は第一首が一月七日の若菜摘み行事で始まり、因幡を祝福する正月の歌で四五一六首の最後を飾る。万葉集は暦で始まり、暦で終わる。カレンダーが組み込まれているのだ。万葉集には自然を敬い、寄り添うように生きていた万葉人の精神があふれている◆「ゆかりの地の人たちにこの歌がいかに立派な内容であるか、正確に理解してほしかった」と中西さん。やっぱり「万葉集っておもしろい!」。
次の年も中西さんが来鳥した。昨年の7月16日付の朝日新聞の〈鳥取版〉が次のように伝えている。
国文学者……の中西進さんが万葉集の面白さを子どもたちに伝える出前授業「万葉みらい塾」が15日、鳥取市国府町町屋の市立国府中学校で最終回を迎えた。中西さんは3年生53人に鳥取とゆかりの深い歌などを解説した。
………
「元日と立春と雪が重なったことに家持が感じた特別な思いは永遠です。では永遠はどういう形で存在するのだろう」と中西さんが質問すると、生徒から「心の中にあります」と答えが返ってきた。中西さんは「そうですね。これは祈りの歌なんです」と満足そうにうなずいた。
万葉みらい塾は奈良県立万葉文化館と奈良県万葉文化振興財団、朝日新聞社の主催。今回が63回目で鳥取県では初めて開かれた。今回で全都道府県での開催を達成。全国で約4千人が受講した。
中西さんは万葉みらい塾を終えたことを記念し、午後には鳥取市尚徳町のとりぎん文化会館で「こどもたちのための万葉集」と題して講演した。63回の授業を振り返って、「子どもたちの豊かな感性や想像力に出あい、素晴らしい経験になった。みらい塾で一番たくさん出てきた単語は『こころ』と『いのち』。その大切さを伝えたかった」と話した。
この歌を詠んだとき、大伴家持は因幡(現在の鳥取県東部)の長官を務めていた。

注1 中西進『万葉集 全訳注原文付(四)』講談社文庫 p.363
注2 旧暦による。
参考→http://www.tbz.or.jp/inaba-manyou/index.php?view=3945











2010年12月26日日曜日

当世キーワード(20101226)



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NHKラジオ第1 亀井肇さんの当世キーワードより。

1)バイク コンシャス ライフ
これまでのように、ちょっとしたお出かけの時にも自動車を利用するというモーターライフではなくて、日常生活の中に自転車を取り入れて楽しむ生活をいう。
自転車は気楽に乗ることができて、自動車のように排気ガスを出すこともないから、環境に対しても寄与している。
モーターライフは出発点から目的地まで出来るだけ早く到達しようという意識が働き、寄り道を避けようとする。一方、バイク コンシャス ライフの場合は、自分の足による動力でゆっくりと行動し、まわりの風景を見ながらの移動となるから、季節の変化などを意識することによって考えなどをまとめることもできる。

2)親手当
日本と同じように少子化に悩んでいるドイツ政府が2007年から導入している[育児休暇をとる親に対して給与の67パーセントを保証する]制度。
最低は300ユーロ、約34,000円、上限は1800ユーロ、約207,000円であるが、支給期間は片方の親だけが育児休暇をとった場合は12ヶ月、両親がとる場合は夫婦間の配分は自由で、二人合計で14ヶ月となっている。
妻より収入の多い夫が妻とともに育児休暇をとれば、支給額も休暇期間も増える仕組みになっている。ドイツでは、父親の育児参加があってこそ、子供を産み育てやすい社会ができるとして、両親ともに育児休暇をとれば支給が増えるような制度設計になっている。

3)ビブリオ バトル
ビブリオとはビブリオグラフィ(bibliography)の略で、書誌学、文献目録、参考文献を意味する。そこから書物の意味合いにも使われている。
バトルは合戦を意味して、直訳すればビブリオ・バトルは書物合戦となるが、これを「知的書評合戦」というふうに訳してもよかろう。

2007年に立命館大学情報理工学部の谷口忠大 (たにぐち・ただひろ)准教授が京都大学時代に考案した勉強会形式の「自分のお気に入り紹介の」書評合戦のことをいう。
その後、大阪、滋賀、名古屋、東京など全国に広がって行われているようだが、大学生がお気に入りの本を持ち寄って内容を5分間ていどで紹介し合い、「どの本が一番読みたくなったか」という聴衆の評価を競い合うコンテストも行えるようになっている。
http://www.bibliobattle.jp/
http://www.bibliobattle.jp/aboutus

4)足元レイアード
靴下やタイツ、レッグウォーマーなどの重ね履きを指してこう呼んでいる。
ハイソックスを二枚重ねにしたり、タイツに手編み風レッグウォーマーなどを重ねたり、靴と一体的に見せられるブーツカバーを組み合わせたりなど、様々である。足元にボリューム感を出すことで、相対的に足が細く見える効果があると言われている。また、お金をかけずにヴァリエーションを楽しむことができる。

靴専門店では、靴自体が重ね履き風になった商品を売りだしたり、足首から甲を隠すファーのアクセサリーがセットになったパンプスとか、一見すると膝上だけのソックスとロング・ブーツを重ねたように見えるデザインの商品なども売り出しているようだ。
http://202.143.67.83/p/r/pd_p/2226279/

5)コロネ ソフト
巻き貝状のパンのコロネの中にソフトクリームを入れたもの。ソフトコロネとかアイスコロネットともいうが、コロネとは楽器のコルネットと語源は同じで、イタリヤ語で角笛、ホルンを意味している。
コルネが本来の呼び名だが、日本に入ってきたときに、コロネと名づけられたらしい。
巻き貝状のパンにチョコレートを入れたチョココロネがポピュラーだが、ふわふわのコロネをあつあつに焼きあげて、その中に冷たいソフトクリームをたっぷりと詰め込んでいるのがコロネット。
熱いと冷たいが同時に味わえる今までにない食感で、東京・原宿の女の子にも大人気らしい。
http://r.tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40023429/dtlphotolst/P3511874/

2010年12月20日月曜日

当世キーワード(20101219)

NHKラジオ第1 新語アナリスト、亀井肇さんの放送より。

1)ワンデー・インターンシップ
一日だけのインターンシップということ。
インターンシップとは、大学3年生や4年生が夏休み中に仕事の内容や職場の雰囲気などを知るために、一週間ほど会社に通って社員たちと一緒に働くことを意味していて、90年代後半から日本でも本格的に行われるようになってきている。
本来は一週間ほど通わなければ会社の仕事の内容などは理解出来ないが、それを一日に限定することから、ワンデーといわれる。会社にとってみると、担当部署が多忙で一週間も学生に付き合ってはいられない、より多くの学生を試してみたい、といった事情があるようだ。
学生にとっては、ワンデーのインターンシップに参加してみても、広報担当者が会社の歴史や業務を説明し、職場見学に付き合うだけで、現場の様子を知ることができない、という不満があるようだ。
大学の就職担当者は、短期でも刺激を受ける学生にはメリットはあるが、やはり一日では不十分ではないかと述べている。

2)ブック・ツーリズム
本の街であることを売り物として観光客を集める戦略がブック・ツーリズムだ。2006年に長野県伊那市と合併した高遠町が目指しているもの。
今年9月には2回目となる高遠ブック・フェスティバルが開催されて、6日間の開催期間中に数千人の観光客を集めている。
高遠町の目抜き通りの各所に古書棚が置かれて空き店舗がにわか古書店とかブック・カフェになり、商店街の店先や図書館といったさまざまな会場で、文筆家によるトークショウとか、製本ワークショップなど、約50のイベントが催された。
高遠町は本を仕掛け材料として観光客を集めることを目指しているようだ。
http://takatobookfestival.org/

3)夏秋(かしゅう)いちご
普通のいちごは春が収穫期だが、夏や秋に収穫できるいちごをいう。
これまで国内では夏や秋にいちごの収穫はできなかったが、ケーキなどの需要は一年中あって、デコレーションのいちごはアメリカからの輸入がほとんどだった。
需要はあるけれども国内で生産できないのは困ったものだとして、民間企業や各地の農業試験場などで、国内栽培に適した新しい品種の開発や栽培技術の研究が行われていた。
そうした国内での品種改良がおこなわれて、北海道や東北などの寒冷地で夏秋いちごの栽培が行われているようだ。
http://narc.naro.affrc.go.jp/chousei/shiryou/kankou/keieit/img/239/p08.pdf

4)パワー・スポット
日本語に直すと、聖地とか霊場のこと。
その場所に行くことによって、それまでに感じなかった不思議な力を感じ、その力によって元気になったり、健康になったりするような気がするといわれる場所がパワー・スポットだ。いわゆる自然崇拝や山岳信仰といわれる場所で、大きな岩や湧き水、滝、洞穴などがあることも多い。
最近では神社などもパワー・スポットといわれることが多いが、昔から神聖な場所と見なされ、神霊が住む場所と信じられていることが多いから、と言われている。
世界では、ペルーのマチュピチュ、北米のセドナとシャスタ山、ヒマラヤ、バリ島、ピラミッド、オーストラリアの中心のウルルなどがあげられている。
http://www.myspiritual.jp/2010/02/post-1100.html
http://plaza.rakuten.co.jp/erilovesedona/diary/201008260000/
http://www.google.co.jp/images?q=%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%AB&um=1&ie=UTF-8&source=univ&ei=MsMNTar0LZGkugOM_sGIDg&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=7&ved=0CGgQsAQwBg&biw=1001&bih=601

http://gauna.clipp.in/




2010年12月12日日曜日

当世キーワード(20101212)

NHKラジオ第1当世キーワード 新語アナリスト・亀井肇さんによる。

1)工業ガール
工業高校に進学して、そこでさまざまな経験をしながら育っていく主人公の女子学生を描いたマンガから出てきた名称が工業ガール。
モノづくりの現場を描いたマンガ作品が続々と登場しているが、少女マンガにも工業系として登場してきている。実習室のオイル臭さやハンダ付けの機械作業などもマンガの中に登場してくる。

2)無し婚カップル
結婚式を挙げないままの夫婦をいう。
結婚式を断念した理由で最も多いのは「妊娠していた」であるが、次いで「お金がなかった」「長い間同居していた」などの理由による。
挙式しないまま結婚届を提出して日常生活を送っているが、そうした夫婦にアンケート調査をしてみると、約80パーセントが披露宴のようなイベントを今後してみたい、という希望を述べているそうだ。

3)週末海外旅行
羽田空港において国際定期便の本格的運行が22年ぶりに再開されて、会社を休むことなく金曜日の夜に海外のリゾート地などに出発し、月曜日の早朝に帰国して出社するような旅行がそう呼ばれるようになってきている。
これまで海外旅行に出発するためには、関東周辺では、成田空港しかなかったため、金曜の夜出発しようとすると金曜の午後に半休を取らねばならなかった。また、月曜日も到着が午前になってしまうので、都心にある会社に着くのは月曜の午後ということも多かった。
しかし、羽田空港から出発するようになると、台湾やシンガポールなどへ金曜の夜にゆっくりと出発することができる。羽田は国際線が48路線あり、地方空港からの乗り継ぎも便利になっている。
それで、近くのホテルは深夜・早朝の出発前や到着後に休憩できるように、宿泊せずに数時間単位で部屋を使えるサービスも始めているようだ。

4)馬鹿(≠バカ、=ウマカ)ステーキ
北海道産の馬の肉とエゾシカの肉を焼いたもので、帯広のイタリア店が売りだしている。
エゾシカはエゾオオカミなどの天敵がいなくなって爆発的に増えてきている。そのために、牧草地の草を喰い荒らしたり、木の樹皮をほとんど剥がして食い尽くしたり、また交通事故や鉄道事故なども引き起こすほど、社会問題にもなっている。
それで農作物や森林に被害をもたらし、このままエゾシカを放置しておくと、森林破壊など環境を変えてしまうかもしれないと、作家のC.W.ニコルさんは警告している。
そのため、輸入肉とか魚にかえて、害獣として駆除するシカの肉を食べれば、地球の自然環境への負荷を少しだけやわらげることができる、と『鹿肉食のすすめ―日本人は鹿肉で救われる』という本の中でニコルさんは述べている。

5)やわらか病人食
味も見た目も焼き魚やすき焼きだが、それをひとくち切り取って口に入れると、マシュマロのようにとけて、病気の後遺症や高齢のため普通食を取れない人もすんなりと食べることができる食品をいう。
舌の上でとろけるマシュマロのように柔らかくなるのは、細胞を切り離す酵素によるものなのだが、酵素を加えることにより、通常の食事の1000分の1に柔らかくなっている。
食材ごとに最適の酵素を選んで、圧力を変えながら注入する技術を開発し、形がくずれないギリギリの柔らかさで、食感も残している。酵素を加えても栄養はほぼ変わらないと言われていて、筑前煮は100分の1から1000分の1に柔らかくなっている。
http://www.amazon.co.jp/dp/4915959848?tag=rambler-22&camp=1027&creative=7407&linkCode=as4&creativeASIN=4915959848&adid=0KTH9GR06T57KJE7D75K&

2010年12月6日月曜日

当世キーワード(20101205)



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NHKラジオ第1、新語アナリスト、亀井肇さんによる。

1)リケジョ
「理系の女」つまり「理工系学部女子学生」を略したもの。
理工系学部への入学を希望する女子学生は少なく、各大学が女子学生獲得のために、女子高生だけの大学説明会を開いたり、キャンパス体験を催したりして、女子学生たちが理工系学部に抱いているイメージを変えようと努力している。
理工系学部に女子学生を獲得することに各大学が躍起になっているのは、少子化に伴う18歳人口の減少で、男子学生だけでは集まりにくくなると予想しているからだ。
「リケジョ」の数が少ないのは、中・高での教え方に問題があるのではないか、と津田女子大の女性研究者支援センターは指摘している。卒業後の環境も改善する必要があるとの声もある。

2)名(メイ)チャリ
名古屋市が社会実験を行っている自転車の共同利用の名称。
自転車の共同利用とは、コミュニティーサイクルと呼ばれているが、2007年にフランスのパリで始められ、先進各国でその試みが行われるようになってきている。

名古屋市の社会実験のための対象地域は、名古屋駅から繁華街の栄恵地区まで東西2.5キロ、南北1.5キロに、300台の自転車が30ヵ所の専用駐輪場に配備され、利用者はどの駐輪場でも自由に貸し出しや返却することができる。
利用者は1ヵ月1,000円で会員登録し、ICカードの会員証を活用して共同利用することができる。30分以内は無料なので、短時間の利用をうながすことができる。

3)スヌード
筒状のネック・ウォーマーが「スヌード」と呼ばれている。ストールや
マフラーは一枚の布で出来ていて、それを首に巻く形式だが、この場合は
端がつながっていて、輪のようになっている。頭からかぶるだけで、首の
周りの暖かさを保つことができる。
もともとは、イギリスやスコットランドで女性が頭に巻くヘア・バンドを
指していたが、首周りを包む防寒用にも使われるようになってきている。

4)エシカル消費
エシカルとは倫理的、道徳的の意味の英語だが、もともとは地球環境に配慮するというエコロジーを起点として想起されたもの。それに社会や人間の問題も視野にいれて、そうしたことに配慮した消費をしようという意味。

つまりエシカル消費とは、環境破壊を引き起こしている企業とか、不当な児童労働をさせている企業、人権侵害などを引き起こしている企業が販売している商品は購入しない、逆に伝統的な技を次の世代に残そうとしていたり、職人が技で作り上げているような商品は積極的に購入することによって、そういう商品に対する支援を少しでもしていこうという意味合いをもっている。

5)方言もえ(方言萌え)
方言をしゃべる女性にいとおしさを感じることを「方言もえ」という。
アニメの可愛らしい主人公の姿に愛情に似た感情を持つことを「もえ」という風に表現するが、愛情の対象を方言に向けているわけだ。
中高年では方言を恥ずかしいと感じる人が多かったが、標準語が全国的にゆきわたる状況で育った若者たちはむしろ方言に対して、いとおしい感情をもつようになっている。

6)ガラケー
「ガラパゴス携帯」の略。
日本国内だけで、世界の流れをよそに、お財布ケータイとか、着メロ、着歌、カメラなど独自の道を歩んでいる携帯電話が、ガラパゴス諸島の生物が独自の進化をしていることに似ていることから、それにたとえたもの。

2010年12月3日金曜日

蔵書を増やさず減らすには(4)

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鳥取市にもかつては古書店(古本屋と言う方がいいな)があったが現在はない。全くないわけではないが、古書についての知識を持った主人が店の奥に座っているような「古本屋」は、なくなってしまった。

ところが新しい「古本屋」が全国的に生まれてきているのだ。昨年の11月に、こんな新書が出版された。
南陀楼綾繁『一箱古本市の歩きかた』光文社新書→http://gauna.clipp.in/
著者のペンネームは「なんだろうあやしげ→何だろう? 怪しげ」本名は、河上進。
この本の第二部 日本全国「ブックイベント」ガイド の中に米子市の例が取り上げられているが、その写真を見ていただけば一目瞭然だろう。

http://yhitohako.exblog.jp/

鳥取県は一番小さな県だが東・中・西の三地域に分けられていて、住民の気質を大雑把に言えば、米子を中心とする西部の住民は積極性があり、県庁所在地の東部の住民は消極的で「煮えたら喰おう」の連中が多い、と言われてきている。
この本のなかで(P.174)紹介されている今井書店本店(永井信和社長)は、「本の学校・大山(だいせん)緑陰シンポジウム」で全国に広く名前を知られているが、本店の経営そのものもユニークなもので、今年七月のNHKテレビ総合の「ルソンの壺」でも詳しく紹介された。
同じページで紹介されている鳥取市の定有堂書店は大型店ではないが、ユニークな文化活動も行っている。店主の奈良敏行さんは鳥取の出身ではない。同店のホームページをご覧になれば、その一端がお分かりいただけよう。

南陀楼綾繁さんも寄稿している。
    (http://homepage2.nifty.com/teiyu/journal/nannda_032.html

今年は我が国でも電子書籍元年を迎えたといっていいが、今日紹介したような活動は、今後も続いていくべきだ。



2010年11月28日日曜日

当世キーワード(20101128)


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NHKラジオ第1、亀井肇さんの「当世キーワード」より。

1)ビジネス・ネーム
テレビタレントや芸人のように、ビジネスの場面で本名と違う名前を名乗ること。
インターネットなどで本名が知られることをおそれて、ビジネス上の名前を付けて名乗ることが多い。
会社を興したときに本名のままでいると、様々なセールス、勧誘の手紙、売り込みなどが自宅に押しかけることが多い。
また、本名がネットなどに出てしまうと、こども達の学校生活に影響を与えることもある。
そうした親としての自分とビジネスパーソンとしての自分を区別したいという理由からビジネスネームを名乗る場合も多い。

2)クイック・スイート
電子レンジで6~7分加熱すると、甘い香りがただようサツマイモの新種。千葉県成田市を中心に生産されている。
普通のサツマイモはレンジで調理すると甘みがものたりない感じがするが、クイック・スイートは電子レンジでも甘くなる。
その秘密はサツマイモの澱粉が糖に変わる時間の長さにあるらしいが、糖に変化するのは特定の温度帯でしか起こらない。電子レンジは温度が急激に上がるために糖化が充分にすすまない。
クイック・スイートは温度帯が広いので、電子レンジでも甘くなる。実験では、クイック・スイートの糖度は主流のベニアズマの約1.3倍となっているようだ。

3)キャラソン(キャラクター・ソング)
アニソン(アニメ・ソング)の一種でアニメのキャラをイメージして作られた楽曲の意。
女子高校の軽音楽部をテーマにしたマンガが昨年からアニメ化されているが、その女子高生バンドが作曲、アレンジしたと想定したCDが売り出されている。
アニメに登場する女子高生バンドの名義で中間アルバムチャートで首位になったこともある。

4)煩音(はんおん)
八戸工業大学大学院教授の橋本典久による造語で、騒音と違って、聞く人の心理状態や人間関係によって煩わしく聞こえる音。『2階で子供を走らせるなっ!』(光文社新書)の中で使用している。飛行機や工場などから出される音は誰にとっても騒音としか聞こえないが、例えば、赤ちゃんがちょっと泣いたりした場合、親などからすればそれほど騒音とは感じなくても、子供をもっていない者にとってはその泣き声は神経を刺激する音として聞こえることもある。公園で子供たちが遊ぶときにあげる歓声、マンションの上階の部屋の歩く音、ピアノの練習の音、隣の部屋のエアコンなど、本人にとってはそれほど気にならないと思っていても、他の人には神経に障る音として響くこともある。それがトラブルに進展することも多くなっている。[ 新語探検 著者:亀井肇 / 提供:JapanKnowledge ]