2010年4月20日火曜日

本のPDF化

我が家で購読している新聞は朝日新聞だが、どの新聞でも元旦には様々な特集のページが組まれていただろう。今年の朝日の場合、その第4部[読むスタイル]の第5ページは、[読むワザ]と題して、大江健三郎(作家)、吉岡忍(作家)、小飼弾(ブロガー)の三人が登場している。大江の欄には本人と書斎の写真、後の二人は書棚をバックにした肖像写真が掲載されている。しかし、3人の蔵書がこんなものでないことは想像に難くない。

いささか枕が長くなったが、ここで取り上げたいのは吉岡さんの記事だ。
約2万冊の蔵書を持つ吉岡さんは、PDFが普及し始めた5年ほど前から本をパソコンに保存しているという。
「まずスキャナーで表紙を取り込み、次に専用カッターで背表紙を裁断して扉から奥付までカード状にする。暑さ1センチずつ両面スキャンができる高速のドキュメントスキャナーにかけると約1分半、3センチの本でも5分以内です」
現在、外付けのハードディスクに約50ギガ分、1500冊ほど入っているそうだ。
「地球の歩き方」シリーズの1冊をクリックしてみると、画面左側に中身の一覧が表示され、読みたいページをクリックすれば、そのページが開く。地図や写真をクリックして拡大表示することもできる。
「目が悪いので仕事場では27インチの画面で本や雑誌を読みます。昔の小さな活字の文庫や漫画も拡大して読めるからとても便利」と吉岡さんは語っている。
デメリットとしては、A4サイズを超える大型本は取り込めないこと、カード化、つまりばらした本は処分せざるを得ないことの2点を挙げているが、最後にこう語っている。
「でも面白いことに、前より本をたくさん読むようになりました。その意味では本が生きたといえる。本は記憶の手がかり。本自体がなくなることはないでしょう」

(以上、新聞を見ながら引用したが、朝日のサイトにみな載っていた!
http://book.asahi.com/special/TKY201001050299.html 

このブログの終わりに Amazon の広告も掲載しておくが、本のPDF化もそれなりにお金がかかることも事実だ。

そこで新たな商売も生まれてくる。
http://www.bookscan.co.jp/

これはありがたい、とわたしは喜んでいるが、これは違法だ、いや合法だ、とかしましい。
ツイッターでもツイッた通りだ。

◇昨日,本を1冊100円でPDF化しますというBOOKSCANのサイトを見て、gaunaのような貧乏人はこりゃいいなと単純に喜んだが、今朝になってみれば著作権法違反じゃねえか、とカンカンガクガクがtwitter上でも始まっている。
10:04 AM Apr 17th webから
◇ BookScan代行問題。mehoriさんも合法とtwitしているし、404 Blog Not Found も違法じゃないと言ってるぞ。
6:28 AM Apr 19th webから

冒頭にも名前を挙げた小飼弾さんの意見はこちらから、
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51434363.html

最後に一言。最初に引用した吉岡さんは「昔の小さな活字の文庫」本も拡大して読めるといっているのに、BookScan はこういう古い文庫本などを扱わないとしているのは残念至極だ。書棚の大整理をするには7万円は必要か(ため息)。

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