2009年3月3日火曜日

鳥取を愛したベネット父子 (19)

ここ何回か太平洋戦争について記してきた。大まかな流れを知っていただいた上で、スタンレー・ベネットがどうのような段階で戦いの場に出て行ったのか、知っておいていただきたいと思うからだ。
ここで、昨年の夏出版された一冊の新書をご紹介しておきたい。それは保坂正康『若い人に語る戦争と日本人』。
〈あとがき〉のはじめに、著者がこの本の執筆をもちかけられたとき、大学の講師をいていた頃の学生たちを思い出した、と書いている。著者はわたしより数歳下の方だが彼らにこう言ったと記している。
 君たちの父や母、それに祖父母が生きた時代を知ることは、君たちの義務である、そこから多くのことを学ばなければそれは失礼である、と私は強調してきました。いずれ君たちもまた子供や孫に、どのような人生を過ごしてきたのかは問われるはずだから、とも言ってきました。(p.180)



源氏物語の千年紀だ、直江兼続はかっこいい、というのも結構だが、まだ100年もたたない時代にどんな戦争をやったのかを、ぜひ知っておいて欲しい。

この本は、高校生や中学生たちにもぜひ読んで欲しいと思う。

いささか、脇道からさらにまた脇道へ入り込んでいるようだが、次回からもう少し太平洋戦争の経過を見ておきたい。



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