2011年7月2日土曜日

当世キーワード(20110702)

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NHKラジオ第1、新語アナリスト、亀井肇さんの「当世キーワード」による。

1)青文字系
『CanCam』(小学館)、『JJ』(光文社)、『ViVi』(講談社)、『Ray』(主婦の友社)、『PINKY』(集英社)といったエレガンス系の女性ファッション誌が1990年代まで、表紙のロゴが赤い文字で目立つように印刷されていたことから、取次・書店業界が最初に「赤文字系」と呼び始め、次第にそれが一般にも広まった。
これらが主としてコンサバ、いわゆる保守的ファッションを扱っているのに対し、そうしたコンサバ ファッション傾向とは違うということを表現しているのが青文字系。雑誌のタイトルの印刷文字が青色ということではなく、赤文字系に対照的な概念として使われている。
赤文字系が男性受けの強いコンサバ ファッションであるのに対して、アンチテーゼ的に女性受けのするカジュアルなファッション傾向が強いようだ。
赤文字系がモデルクラブ出身の有名モデルを育てるのに対して、青文字系の場合は、読者モデルを起用することが多いようだ。

2)残業難民
東京電力福島第一原子力発電所の事故により、電力不足が、今年の夏、予想される中で、首都圏の企業は昨年の夏よりも大幅な節電が電力使用制限令で命じられている。
そうした節電対策でオフィスは就業時間中はエアコンの温度設定を28度から30度以上に設定し、就業時間が終わると同時にエアコンのスイッチを切ってしまうことが予想される。
しかし、これまで就業時間が終わっても2時間から3時間は残業していた社員にとっては、就業時間が終わったからといってすぐに仕事をやめることはできないと思われる。
そこで、ノートパソコンを持って冷房の効いているネットカフェとか自習学習室などにこもって、次の日の会議資料などを作成することになるわけだ。
会社で残業することができないから、残業したい社員が社外でそれができる場所を求めて移動するようになるかもしれない。

3)節電所
発電所は水力や火力、電子力などを利用してタービンを回して電気をつくり出す施設だが、節電所は普通の家庭や会社において無駄な電気を使わない、つまり節電をすることで、発電と同じ効果があるという発想から生まれた命名が節電所。
節電というと我慢とか辛抱を強要されるような気分になるが、実はこれが発電所の代わりになるというふうに考えることによって、逆転の発想となる。
省エネ器具導入とかライフスタイルの転換は節電所への投資であり、すばらしいビジネスにも結びつくことになると、学識者は言っているようだ。

4)サラメシ
サラリーマンの昼飯、昼ご飯を略したのがサラメシ。
NHKテレビが今年の4月から始めた新番組のタイトルだが、サラリーマンだけでなく、働いている人たちのお昼ご飯を紹介する番組だ。昼食を紹介しながら、世相も読み解こうとしている。
サラリーマンの昼飯、いわゆる昼ご飯といえば、ついつい大企業の社員食堂のメニューに目が行きがちだが、さまざまな職業に目を向けることによって、
彼らが自分の職業についてどう思っているか、今まで知らなかった、その仕事の内容まで伝わってきているようだ。
http://www.nhk.or.jp/salameshi/

5)ゴーヤの日
沖縄県が制定したもので5月8日がゴーヤの日。
ゴーヤはそれほど土の栄養を必要としなくて、苗を植えておけば蔓が伸びていって病気にも強いので、朝顔と並んで、緑のカーテンに最適と言われている。
ゴーヤの場合には、黄色い小さな花が咲いた後は、実となってゴーヤチャンプルなどとして、食卓に供することができる。
各地の自治体も、苗を無料で配布したり、育て方の講習会を開いて、緑のカーテンを作ることによって、少しでも節電につなげるように努力をしているようだ。

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