2011年5月7日土曜日

当世キーワード(20110507)

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NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。

1)ボラセン
「ボランティア・センター」の略。地震などで被災した各地につくられて、全国から集まってくるボランティアと被災者とを結びつける拠点となっている。被災者の要望を聞き、その援助を行うボランティアとを結ぶ橋渡し役となる。

日本で災害救援ボランティアが一般に知られるようになったのは、1995年の阪神淡路大震災からである。ただ、その当時はまだセンター的存在がなかったので、バラバラに活動し統率がとれていない、行政機関との連携不足で必要性に応じた活動ができていない、といった問題点が指摘されていた。
その2年後の1997年、ロシアのタンカー、ナホトカ号の重油流出事故では、重油回収などに延べ27万人が集まって、阪神淡路大震災の反省から、連携・調整窓口としてボランティア・センターが誕生した。
それ以降、行政機関と民間団体が協力し、センターを被災地に設立する方式が定着し、官民が情報を共有し、刻々と変わる被災地の需要を把握して、未組織の個人ボランティアにも、適材適所の活動の場を提供できるようになっている。

2)地震酔い
東日本大震災の後、余震があったりすると気分が悪くなったり、地震が起きていないにもかかわらず、なんとなくめまいやふらつきを感じる状態を指して言う。
医学的な定義はないが、原理は船酔いや乗り物酔いと同じで、目で見た視覚情報と平衡感覚がずれた状態となってしまい、気分が悪くなったり、めまいを感じたりするといわれている。
首都圏に建てられた高層ビルなどでも、長い周期の振り幅の大きい揺れを感じた人も多く、こうした高層ビルの特徴的揺れ方とか余震の多さが、広い地域で地震酔いの人が増えた原因と推測されている。
普通は数日でおさまるが、厳しい避難生活や地震の不安など、強いストレスの中では症状が続くこともあるようだ。

3)ヘルシーグルメランチ
広島県呉市の飲食店の多くが参加してすすめている、塩分を2グラムから3グラム、カロリーを400~800キロカロリーにおさえたヘルシーメニューを言う。

1994年に地元の呉市で開業した高血圧専門のお医者さん、日下美穂さんの提唱で始められたもので、一昨年から呉市では町おこしをかねてすすめられている。

高血圧は脳卒中や心筋梗塞を引き起こすが、自覚症状はすぐには出てこない。それを予防するためには、身近な店で減塩、減カロリー食を出していけば、自然に高血圧がなくなるということから始められている。
フレンチ・レストランとか、和食、中華料理、お好み焼きの店など、同一のメニューを提供するのではなく、それぞれの店がメニューを考えて、事前に病院の栄養管理室で、塩分や総カロリー、タンパク質、脂肪を計算して、基準にあったものを提供する。
この動きは呉市だけでなく、広島市、尾道市などの飲食店も拡がっているようだ。
https://www.jhf.or.jp/lsmp/images/news4.pdf

5)バーチャル・フィッティング
自分の写真に商品の写真を重ねて、まるで自分が試着したように見えることができる大型プラズマ・ディスプレーがそう呼ばれている。
ディスプレーの前に立って、画面上のボタンを押して横にあるカメラで全身を撮影し、その姿がディスプレイの画面に表示される。
そして、画面をタッチしてアウター、インナー、ボトムスの3項目のデータベースから自分が購入したい商品の画像を検索して、それを自分の写真に重ねれば、わざわざ着替えなくても自分が着用したときのイメージをつかむことができる。
これまではマネキンに着せられていた見本を見て、自分に似合うかどうかを考えていたのだが、これだと、自分自身の画像で似合うかどうかを確認できる。

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