2009年6月25日木曜日

ふるさと:地球

今朝の朝日新聞の【CM天気図】というコラムに天野祐吉さんが ―人類の「ふるさと」― と題した一文を寄せていた。
 「かぐや」から眺めた地球の映像を見た。(JAXA・NHK)
 なかでは「月の出」ならぬ「地球の出」の映像がいい。…
 そんな「地球の出」を記録した数本のなかでも、とくに「ふるさと」の歌が入ったものが、ぼくは好きだ。月の地平からゆっくり昇ってくる地球と歩調を合わせるように、♪うさぎ追いしかの山~と、澄んだ女性の歌声がきこえてくる。「ふるさと」。作詞・高野辰之、作曲・岡野貞一。歌っているのは土居祐子さん。おなじみの唱歌である。
(科学的データである映像に情緒的なナレーションや音楽をまぶし、勝手に押しつけられるのはめいわくだ、と述べ、次のように続けている。)
 が、この「ふるさと」には、そんな押しつけがましさがまったくない。無音の宇宙から、地球と一緒に歌声がせり上がってくるというツクリに、思わず引きこまれてしまう。で、約4分の映像を見終わったぼくらの胸に、「そうだ、地球はぼくらのふるさとなんだ」という思いが自然にわいてくる。
 …あちこちに「地球にやさしく」風のキャッチコピーが目につく。が、地球を「人類のふるさと」ととらえたこの〝作品〟は、環境CMとしても最上のものじゃないだろうか。……
 それにしても、だれがこの〝作品〟をつくったのか。その人にぼくは、座ぶとんを3枚くらい上げたい。
わたしも、これらの映像をテレビで見た。
小学唱歌「故郷」について、これまでこのブログでもなんどか書いた。高野の出身地である長野県の人々はそれぞれの山や川を思いえがくであろう。岡野と同じ鳥取県人であっても、西部の人は大山や日野川を思いうかべるにちがいない。鳥取市で生まれ育ち、今も暮らしているわたしにとって、ちっぽけな久松山や袋川がふるさとの象徴だ。
だが、荒涼とした月の向こう側から昇ってくる地球を眺めながら、土居祐子の歌を聞いているとこの小さな地球こそわれわれのふるさとなんだと、しみじみ思う。
天野さんの文章を読んでから、自分の記憶を確かめるために、今朝からウェブ上をあちこち探索してみた。その結果をみなさんへご紹介したい。
NHKの番組についてのサイト:
http://www3.nhk.or.jp/kaguya/broadcast.html#kako
天野祐吉さんのブログ:http://amano.blog.so-net.ne.jp/
天野さんのブログでも見ることができるが、今日の話題の画面を再現している YouTube を下にのせているので、ここでもご覧になれます。
ちと、デカ過ぎちゃった!

【追記】土居祐子さんの オフィシャルブログ「do-it!」 にも、6月25日付〈満地球の出とふるさととのコラボ〉があります。
http://bowbowwanwan.jugem.jp/
 



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