NHKラジオ第1当世キーワード 新語アナリスト・亀井肇さんによる。
1)工業ガール
工業高校に進学して、そこでさまざまな経験をしながら育っていく主人公の女子学生を描いたマンガから出てきた名称が工業ガール。
モノづくりの現場を描いたマンガ作品が続々と登場しているが、少女マンガにも工業系として登場してきている。実習室のオイル臭さやハンダ付けの機械作業などもマンガの中に登場してくる。
2)無し婚カップル
結婚式を挙げないままの夫婦をいう。
結婚式を断念した理由で最も多いのは「妊娠していた」であるが、次いで「お金がなかった」「長い間同居していた」などの理由による。
挙式しないまま結婚届を提出して日常生活を送っているが、そうした夫婦にアンケート調査をしてみると、約80パーセントが披露宴のようなイベントを今後してみたい、という希望を述べているそうだ。
3)週末海外旅行
羽田空港において国際定期便の本格的運行が22年ぶりに再開されて、会社を休むことなく金曜日の夜に海外のリゾート地などに出発し、月曜日の早朝に帰国して出社するような旅行がそう呼ばれるようになってきている。
これまで海外旅行に出発するためには、関東周辺では、成田空港しかなかったため、金曜の夜出発しようとすると金曜の午後に半休を取らねばならなかった。また、月曜日も到着が午前になってしまうので、都心にある会社に着くのは月曜の午後ということも多かった。
しかし、羽田空港から出発するようになると、台湾やシンガポールなどへ金曜の夜にゆっくりと出発することができる。羽田は国際線が48路線あり、地方空港からの乗り継ぎも便利になっている。
それで、近くのホテルは深夜・早朝の出発前や到着後に休憩できるように、宿泊せずに数時間単位で部屋を使えるサービスも始めているようだ。
4)馬鹿(≠バカ、=ウマカ)ステーキ
北海道産の馬の肉とエゾシカの肉を焼いたもので、帯広のイタリア店が売りだしている。
エゾシカはエゾオオカミなどの天敵がいなくなって爆発的に増えてきている。そのために、牧草地の草を喰い荒らしたり、木の樹皮をほとんど剥がして食い尽くしたり、また交通事故や鉄道事故なども引き起こすほど、社会問題にもなっている。
それで農作物や森林に被害をもたらし、このままエゾシカを放置しておくと、森林破壊など環境を変えてしまうかもしれないと、作家のC.W.ニコルさんは警告している。
そのため、輸入肉とか魚にかえて、害獣として駆除するシカの肉を食べれば、地球の自然環境への負荷を少しだけやわらげることができる、と『鹿肉食のすすめ―日本人は鹿肉で救われる』という本の中でニコルさんは述べている。
5)やわらか病人食
味も見た目も焼き魚やすき焼きだが、それをひとくち切り取って口に入れると、マシュマロのようにとけて、病気の後遺症や高齢のため普通食を取れない人もすんなりと食べることができる食品をいう。
舌の上でとろけるマシュマロのように柔らかくなるのは、細胞を切り離す酵素によるものなのだが、酵素を加えることにより、通常の食事の1000分の1に柔らかくなっている。
食材ごとに最適の酵素を選んで、圧力を変えながら注入する技術を開発し、形がくずれないギリギリの柔らかさで、食感も残している。酵素を加えても栄養はほぼ変わらないと言われていて、筑前煮は100分の1から1000分の1に柔らかくなっている。
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