2011年6月11日土曜日

当世キーワード(20110611)

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NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。

1)リーリー、シンシン
中国から東京の上野動物園公園にやってきたジャイアント・パンダ2頭の名前。
中国でのオスの名前は比力(リーリー)、メスは仙女(シエンニュ)と言った。日本では発音しにくいということから、名前を公募し、応募総数40438件から選ばれたのが、オスはリーリー(力力)、メスがシンシン(真真)に決定した。リーリーは「活発で力持ち」、シンシンは「純真さ、天真さ」をイメージしている。
今年の3月22日から一般公開される予定だったが、東日本大震災で上野動物園が休園となり、公開日は延期されて4月1日から公開されている。

2)節電テレビ
ある家電メーカー大手が来月から売り出しを予定している充電池搭載の薄型液晶テレビ。
この家電メーカーは、停電が頻繁に起こる新興国で充電池付きのテレビを販売しているたが、この技術を応用して、日本でも急な停電があっても最大3時間は視聴できるようにしている。
19型テレビに充電池を搭載しており、通常に視聴しているときとか夜間に充電して、リモコンのピークシフトを押すと電力の利用が止まって充電池から電気が送られるわけだ。
電力不足が予想される今年の夏の昼間に蓄電池を使って視聴してもらって、節電に役立ててもらうようにしている。
価格は4万円から5万円くらいで、従来の同じ型より1万円くらい高い。

3)抑え目消費
今年3月11日の東日本大震災以後の個人消費者に明確に現れてきた消費スタイルが抑え目消費である。
不要不急の商品は購入を手控えて、レジャーは近場で楽しみ、安心安全志向に強い関心を抱く消費行動。
震災後の自粛ムードのひろがりで消費者心理は停滞して、ほどほど、無駄を省く、といった生活指向が目立つようになっているわけだ。
震災前の消費の80パーセント程度ですまそうという傾向が強くなっているといわれて、節約、エコ指向が高まっていると分析する専門家も多い。

4)富士山弾丸登山
富士山に登山するときに、普通の場合は前日に5合目から登り始めて、8合目あたりまで登って、そこの山小屋に1泊して、次の日に山頂まで行って、それから下山する。
そうした1泊2日の登山ではなくて、夜間に5合目から睡眠もとらないまま山頂を目指す登山法が「富士山弾丸登山」だ。登山ブームを背景に、数年前から増加しているそうだ。
これに対して、富士山環境保全協力協議会では、富士山登山で一番危険なのが夜間の登山であり、事前に防止できるものは防止して安心性を追求したいと、夜間登山をやめるように述べている。
富士吉田市によると、山梨県側からの富士登山者は去年約26万人だったが、8合目の救護所の受診者数は、時間帯で見ると、午前2時から3時が最も多くて、弾丸登山の影響ではないか、と見られている。

5)就職絶滅期
不況と地震とが重なって、企業が大卒の新入社員をほとんど採用しなくなっている状況を指していう。東日本大震災の後に、就活学生たちの間から自然発生的に登場してきた言葉といわれている。
企業は震災による大混乱から生産ラインとか、流通システムなどの社内整備が先ず必要であるとして、会社説明会を中止したり、新入社員選考の取りやめなどを通知したりしてきているわけだ。
とくに東北地方から東京などの大学に進学して卒業した後は、地元に戻って県庁所在地の都市あたりで就職しようと思っていた学生たちにとっては、ほとんどの企業が新入社員の採用をとりやめていて、「壊滅的」といわれている。
大学の就職課でも何らかのアドバイスをしたいが、採用時期とか人数は企業の側の判断にあるために、アドバイスにも限界がある、と述べている。

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