ひとたび書物を愛してこれに親しめば、日の長さを嘆ずるどころか、一生の短いことを嘆ずるだろう。この言葉の真実を、己のような凡庸な者もかみしめてはいるが、ここでは物体としての書籍についての悩みとその解決法を考えてみたい。と言ってみても、改めて言うまでもなく解決法は二つだ。
1.なるべく本を購入しない。
2.すでに所有している本をできるだけ処分して減らす。
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1―1.Media Marker(メディアマーカー)
この歳になると、これ以上蔵書を増やしても自分の死後、残されたものが処理するのに困るだろうと思う。わたしは欲しくて買ったわけだが家人にとっては狭い家の中でただ場所を占めているだけの無用の長物になりかねない。
そこで、先ず第一になすべきことは、できうる限りこれ以上蔵書を増やさぬことだ。具体的にはどうするか? Media Marker を活用する。
むろん蔵書の登録、整理に活用できるが、これを蔵書を増やさぬために使うのだ。
改めて説明するまでもないだろうが、このメディアマーカーは、書名やISBN などを入れて検索すれば Amazon にとんで表紙の画像その他をたちどころに取得してくれる。下の写真の通りだ。アマゾンで目次をコピーしてメディアマーカーの記録欄に貼り付けることも簡単にできる。とにかく、1冊の本について必要な情報をすべて記録することができる。
本題にもどろう。
蔵書を増やさないためには、本を買わないことだ。できるだけ、図書館を活用する。
毎日手にする新聞には必ず本の広告が載っている。週に一度は読書欄もある。もっとも「危険な」場所、書店も街のあちこちにある。出版社や新聞社が発行している月刊誌(書店では無料で貰えるし、予約すれば年間千円くらいで購読できる)も「危険」だ。
日々こういう危険に身をさらしながら、この本をすぐに読みたい、買いたい、という衝動をぐっと我慢する強い意志と、家内の愚痴という力強い支援が必要だ。
どういう「場」であれ、読みたい、買いたい、という気持ちをぐっと我慢する。ただちに、書名なり、ISBN なりを手帳にメモする。そして、メディアマーカーに登録して、じっと「時が来る」のを待つ。
とにもかくにも、メディアマーカーに記録するだけでとりあえず満足する。「忍」の一字で我慢する。
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