2008年9月21日日曜日

ことば拾い:アラカン

8月24日の日曜日の朝、例のNHKラジオ第1の「当世キーワード」を聞いていて、驚いた。「アラカン」という言葉が出てきたからだ。

わたしたちより年齢がかなり上であっても下であっても、「アラカン」と聞けば思いだすのは、そう、「鞍馬天狗」の小父さん、嵐寛壽郎(あらし かんじゅうろう)だろう。ウェブ上にたくさんの記述があるが、ウィキペディア(Wikipedia)にこんな風に書かれている。

1903年12月8日ー1980年。本名、高橋照一。
300本以上の映画に出演した、戦前映画界の大衆のヒーロー。剣劇王阪東妻三郎には三歩下がって道を空けたが時代劇の大剣客スターである。
不世出の天才監督、山中貞雄に活躍の場所を与えた点でも記憶される。通称アラカン。従妹に女優・森光子。

まことに痛快というか、愉快な人物で、
竹中労『鞍馬天狗のおじさんは-聞書アラカン一代』(ちくま文庫)を読むと、アラカンの声が聞こえてくるようだ。この本は『新・代表的日本人』佐高信編著(小学館文庫)も取り上げている。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4094033017/qid%3D1018234885

http://www.amazon.co.jp/gp/search?search-type=ss&index=books-jp&keywords=%E5%B5%90%E5%AF%9B%E5%AF%BF%E9%83%8E&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A
ビルマ(現在のミャンマー)にはアラカン州があり、アラカン山脈もあるぞ。第二次世界大戦で、日本軍は東からこの山脈を越えて攻撃し、西からまたこの山脈を越えて敗走した。武器、弾薬も乏しく、飢えと病に悩まされた兵士たちはこの世で地獄を味わう悲惨な歴史を遺している。

さて、今の世に流行するという「アラカン」は、いつか取り上げた「アラフォー」の二番煎じの「アラ還」で、還暦前後の年齢者を言うそうだ。
ばかばかしい。

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