2011年8月13日土曜日

当世キーワード(20110813)

NHKラジオ第1 亀井肇さん(新語アナリスト)の「当世キーワード」による。

1)家ガール
山ガールや釣りガールの同類だが、この場合はアウトドアースポーツのために外へ出かけるのではなく、ただ、自分の家が大好きという女性が「家ガール」と呼ばれている。(古谷アナ「要するに[出不精]のことじゃないですか?」そうなんです(笑))
どこかに出かけたいという気持ちはあるが、そのためには、それなりに着替えなければいけないし、お化粧もそれなりにしなければいけないわけですね。
そんなことをするよりは、パジャマのまま過ごすことができる自分の部屋を選んでしまうのが家ガールなんですね。

2)応援消費
東日本大震災の大きな被害を受けた東北地方産の商品を購入したり、東北地方に旅行したりして、現地にお金が落ちるように復興を支援する消費が「応援消費」と呼ばれている。
ある新聞社の今年6月の調査によると、回答者の56.2%が応援消費の経験をしていて、そのなかでも、30台、50台、60台の女性たちの70%が経験済みという結果がでている。女性の応援消費が目立つのは、まず日頃から買う機会の多い食品で貢献しようと思う人が多いと見られている。
応援消費の対象としては、被災地の生鮮食品が70.3%、菓子やお酒などの加工食品は67.7%にのぼり、工芸品など非食品とか被災地の食材を使った外食店のメニューを大きく上回っているようだ。

3)節電避暑地
家庭で節電のためにエアコンなどのスイッチを切っているときに、ショッピングモールとか公共施設などに出かけて、その場所を避暑地として代用することが「節電避暑地」と呼ばれている。
公共施設などは設定温度は少し高めだが、人が集まるのでエアコンを使用しなければいけない。
そうした場所に行って読書をしたり、ノートパソコンで仕事をしたりしても、
それは他人に迷惑をかけることではないわけだ。
地方自治体でも家庭の節電を支援するとともに熱中症の予防につなげるとして推奨するところが増えてきている。千葉県市川市でも節電避暑地マップを約5万部作成して、市民に積極的にピーアールしているようだ。

4)ピークシフト機能
ノートパソコンなどにおいて、電力使用のピーク時に電源をシフト、いわゆる移行して、内蔵電池に切り替える機能を指していう。ノートパソコンに元々付いていた機能だが、震災後に見直されるようになっている。
夏の時期などにエアコンなどの使用量が増えて電力需要が高まっている時間帯にはコンセントから電力を取らないで、夜間などに充電しておいた電力を利用する機能といわれている。
原発事故に伴う電力不足を補うためにも、パソコンメーカーはこの機能を前面に押し出して販売するようになってきて、また既存機種の利用者にたいしては対応ソフトを提供しているところもあるようだ。

5)フードトラック
アメリカ版の屋台を指してフードトラックと呼ぶ。オフィス街に厨房をつけた自動車で乗り込んで、路上で軽食を販売する。
これまでアメリカの屋台といえば、ホットドッグといったファーストフード系がほとんどだったが、最近では寿司ロールとかエスニック料理など、多様なメニューが登場しているようだ。
フードトラックの数が増えてきているのは、ツイッターやフェイスブックなどの増加に比例しているといわれている。
ツイッター登場以前には自分の好みのフードトラックがどのあたりにいるのか分からなかったが、ツイッターなどを活用すれば、お客さん同士が営業情報を共有することができるわけだ。
また、屋台経営者はお客さんに対して、今日はどこどこには何時頃にお伺い致します、といった出現予告やおすすめメニューなどの情報を流すことができる。

2011年8月6日土曜日

当世キーワード(20110806)

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先月のブログでは当世キーワードについては、まともなものは第1週分だけの、大変無様なことで終わってしまった。今月からは気持ちを引き締めて、新語アナリスト・亀井肇さんの「当世キーワード」を放送に忠実にお伝えしていきたい。

1)親孝行消費
20歳台、30歳台の独身者や、結婚していても共働きで日頃自分の子ども、つまり孫の世話などを頼んでいる子どもたちが、50歳台、60歳台の親に対してサービスや商品を購入する消費活動を指して親孝行消費という。感謝の気持ちとともに今後の期待も込められていると言われている。

そうした子ども世代に向けて、企業の側も様々な商品や企画などを用意しているようだが、熊本県黒川温泉のある旅館では2年ほど前から50台~60台の親を連れた客が増え始めたことに気がついて、昨年9月から写真撮影などの特典を付けた親孝行プランを発売しているが、それがたちまち人気商品となり、多い日には5組がこのプランを選んでいると言われている。

2)タオルマフラー
暑さ対策のために、首に当たる部分に小型の保冷剤を入れるポケット・タオルがタオルマフラーと呼ばれている。幅が13センチ、長さ90センチと、一般的なマフラーよりも細く、短い。
夏のスポーツとかガーデニング、屋内での家事などに使いやすく、熱中症予防などに役立っているようだ。保冷剤は小売店が保冷用に無料提供している小型のものを使用できる。

我が家でも夫婦が頂戴しました。

3)健康遊具
区立とか府立などの公園の一角に設けられている新しい形の遊具。
子ども向けの遊具ではなく、高齢者向けのもの。高齢者が公園に来たときに、簡単に運動したり身体の手入れを行ったりすることができる。

よく見かけるものは、足つぼ遊具で、その上を裸足や靴下一枚で歩くことによって、足裏のツボを刺激するとかするもの。
そのほか、ベンチの上に円形のアーチをかけた背のばしベンチ。脇腹の筋肉をのばす上半身アーチとか、足腰を柔軟にするステップ・ストレッチなどがある。
日常的にこうした遊具でトレーニングを行うことによって、元気なお年寄りが増えて、それが介護保険の節約に結びつくことにもなると言われているそうな。

4)韓流ウィング
韓流スターのファンミー、いわゆるファン・ミーティングで、自分の方を向いてもらいたいために、中年女性たちが腕を一生懸命に挙げていると、たるんだ二の腕がひらひらとたなびき、まるで翼のように見えるということから、命名されたと言われている。
また、氷川きよしさんのコンサートなどで、中年女性がキャーキャーと騒ぎながら両手を挙げて、腕が翼のように見える場合は、きよしウィング(ここで、古谷アナ、声を立てて笑う)と呼ばれる。

もともとは、アメリカでビンゴ・ウィングと言われていた。アメリカでは教会の慈善パーティなどでビンゴゲームが催されることが多く、ビンゴになった中高年女性が、そのカードを高く掲げるときに、筋肉のたるんだ腕がまるでウィング、いわゆる翼のように見えることが、命名の由来といわれている。

5)4時から族
会社が独自に採用したサマータイム制によって、午後4時が会社の終業時間となり、その時間以後、自分の好きなことができる会社員が「4時から族」と呼ばれている。
アフターフォー族とも呼ばれているが、これまではアフターファイブ族が一般的だったが、今年3月の東日本大震災において起こった東京電力福島第1発電所の事故によって、電力供給力が低下し、夏の間はエアコンなどの使用によって電力使用量が電力供給量を上回ることも予想され、各会社とも様々な節電対策を施すようになっている。
その中でも多いのが各企業による独自のサマータイムの実施だ。始業時間を1時間ていど繰り上げ8時とし、その代わりに終業時間を午後4時にするが、社員はジムに通ったり、カルチャーセンターで語学を勉強したり、飲み会をしたりしているようだ。

2011年8月5日金曜日

なでしこジャパン


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昨日の産経新聞のコラム「産経抄」にこんな文章があった。

▼サッカー女子W杯初優勝という偉業を成し遂げた若き英雄、なでしこジャパンの受賞は、賞の原点に戻ったといえる。菅直人首相の人気挽回の思惑を差し引いても、王さんの受賞同様、異論は少ないだろう。大震災と原発事故で、意気消沈した国民を奮い立たせた功績はとてつもなく大きい。▼凱旋(がいせん)帰国後のフィーバーも、かつての「オー騒動」を彷彿(ほうふつ)とさせる。ピッチの外でも、沢穂希(ほまれ)選手の振る舞いはリーダー然としていた。飲み会での会話を、軽率な学生に暴露されたヤンチャ娘もいた。そんな喧騒(けんそう)に背を向ける、宮間あや選手の孤高の姿にもひかれる。

わたしは、スポーツのなかでは野球が好きで、プロ野球、六大学、高校野球のそれぞれに贔屓のチームがある。しかし、サッカーについては、プロの試合もほとんど見ない。それでも先月の女子W杯決勝戦でPK戦の末にアメリカを下した見事な闘いぶりには感動した。とはいえ、現在でも選手たちの名前はほとんど知らない。
そんなわたしが「産経抄」の文章で「宮間あや」の名前に気づいたのはなぜか?

わたしのメールボックスに毎日届けられるものの一つに浜島書店の英文メールマガジン「じゃれマガ」がある。中・高校生におすすめの無料のメールマガジンだ。あとでアドレスをご紹介する。
先月の27日のメールは次のようなものであった。

Hope Solo was the goalkeeper on the American soccer team in the Women's Soccer World Cup.
She talked about Miyama Aya on the Late Show, one of the most popular talk shows in the U.S.
Miyama impressed her and the other American players with her sportsmanship.
At the end of the game, the other Japanese players celebrated, but she didn't.
She walked over to the American players and hugged them one by one.
She knew how much the loss hurt them.

一応日本語にしておくと、
ホープ・ソロは女子ワールドカップ戦でアメリカチームのゴールキーパーだった。
米国でもっとも人気のあるトーク・ショウの一つ、「レイト・ショー」で、彼女は宮間あいについて語った。
宮間はスポーツマンシップの精神で、自分や他のアメリカの選手たちに感銘を与えた。
ゲームが終わって、ほかの日本の選手たちは陽気に勝利を喜び合っていたが、彼女はそうではなかった。彼女はアメリカの選手たちのところへやってきて、一人一人を抱きしめた。
彼女は、敗北が私たちに与えた痛みの大きさを分かってくれていたのだ。

この文章を読んで、わたしは宮間あやという名前を覚えていたのだ。

◇じゃれマガ→http://catchawave.jp/jm/